リトルダンサー

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監督:スティーヴン・ダルドリー 2000年映画

出演:ジェイミー・ベル(主人公の少年ビリー 6歳からダンスを始める)ジュリー・ウォルターズ(バレーの先生)ゲアリ-・ルイス(ビリーの父親)

 少年はバレーダンサーになりたいという夢を持ち、その夢の実現のために、逆境にめげずに頑張る。それを支える人々の応援を得て、ついに夢を実現するサクセスストーリー。

 


   1985年、炭坑ストが行われているイギリスの田舎町が舞台。そこに住む炭坑夫の一家、父と兄は炭坑夫、主人公のビリーは11歳で、音楽特に踊るのが大好きである。母は4年ばかり前に亡くなり、ぼけの始まったおばあちゃんがいる。少年は、寂しさを母親の残したピアノを弾いて紛らわせていた。父親の強い薦めでボクシングを習っているが嫌で仕方がない。ある日、炭坑ストの影響で、バレーとボクシングが同じ体育館で練習をすることになった。これがきっかけで少年は、バレーに興味を覚え、いつしか練習に通い始めた。しかし、そのことを知った父から、バレーを習うことを禁止される。バレーを教える先生は、少年の素質を見抜き王立バレー学校へ入れようとした。そして、そのオーディションに向けて、密かに二人だけの特訓が始まった。しかし、大事なオーディションの日、ある事情で少年は行くことができなかった。これで万事休す、今度こそ夢は諦めなかければならない。だが、少年の夢は今や生きがいであり、バ゙レーをやめることは死ぬことと同じであった。それを知った父も、何とか夢を叶えてやりたいと思うようになる。少年は、父という最大の理解者を得て、夢の実現のため頑張る。

 

 


  少年の夢は、父親やバレーの先生の夢の代替でもある。父は、炭坑の街を一度も出たことがない。バレーの先生は、結婚や出産のために自分のバレーの才能を捨てた。この二人の熱き思いが少年の夢の実現の後押しをしている。特に父親の、自分はどうなってもいいから、子供のために何とかしてやりたいという、なんとも切ない親心が伝わってきて、涙が出る。

 息子の夢を諦めさせるために、母親のピアノを斧で壊し、薪として暖炉でもやす。その時、父はむせび泣く。きっと、妻を燃やしているような寂しさを感じたのだろう。

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