ストーリー・オブ・ラブ

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ストーリー・オブ・ラブ(THE STORY OF US )h.13.2

監督:ロブ・ライナー 1999アメリカ 

出演:ブルース・ウィリス  ミシェル・ファイファー

 

 
  倦怠期を迎え、それを二人で乗り切っていく夫婦の物語。長年連れ添った夫婦には、ここで語られていることが、形こそ違へ必ずある。結婚生活で、『男は夢』を、『女は現実』を求める。この求めるものの違いから不信が生まれると私は思う。

 妻のケイティー(ミシェル・ファイファー)は、クロスワードパズルの問題作成者であり、自宅で仕事をしながら、2人の子供の育児と家事をしている。超多忙な彼女は、夫が子供のしつけも家事も何もかも自分に押し付け、何にもしてくれないと、いつも不満に思っていた。しかし、夫に言わせると彼女は、何でも仕切りたがり、計画的に事を運ばないと気がすまない、超現実主義者ということになる。夫のベン(ブルース・ウィリス)は、作家である。彼は彼で、妻が、恋愛時代のユーモアや夢をなくし、日常生活の細かいことにいらいらして、自分への思いやりや配慮がないことを嘆いていた。

 この夫婦には、すばらしい子供達がいる。彼らは、子供達を心から愛していたため、子供達の前では仲の良い夫婦を必死で演じているが、(子供達は薄々感づいている……。)実際は、家庭内別居の状態である。二人は話し合って、この子供達を傷つけにないように、慎重に離婚への準備を始める。その第1段階は、子供達がサマーキャンプに行っている間に別居をすることであった。しかし、夫はホテル、妻は自宅と離れ離れに暮らすことで、お互いをなくてはならない人、大切な人であることを再度確認し、愛を取り戻していく。しかし、心では許し合っているのに、二人の想いとは裏腹に、一方的に離婚の方向に話が進んでいく。その勢いは誰にも止められない、これ以上行ったら離婚という時に、妻が夫のベンに言う。『自分は完全な妻ではない。それは自分が一番良く知っている。悪い所はこれから努力して直していく。今も愛している、だから別れたくない。』この勇気ある妻の言葉で、離婚の危機は避けられ、幸福な家族に戻れた。

 

 


◎ この夫婦、ふたりだけで徹底的に話をする。話をするから、喧嘩になる。夫は妻が(妻は夫が)気になって仕方ない。これは愛が続いている証拠である。さめた関係になると、相手に対して何の期待も関心もなくなる。だから会話もないし喧嘩もない。

◎ 二人の喧嘩は、ほんのささいなこと、一方のちょっとした言葉遣いを、他方が気を悪くし、それを相手にぶつけることで喧嘩になる。夫婦喧嘩とは、そんなものだ。恋愛時代と違って、相手に気を使わなくなっているし、何とか相手を自分の思うようにしようとする。夫婦関係を良くしていくポイントは、『自分も悪い所があり、それを直すから…』のように、最初に自分の非を認めることである。そうすれば、相手も悪い所を直す気になり、もう一度やり直そうという気持ちになる。

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