コールドマウンテン

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 ニコールキッドマン主演の「コールドマウンテン」を見てきたので、感想を送ります。

 南北戦争の少し前、牧師とその娘エイダ(ニコールキッドマン)が南部の田舎町コールドマウンテンにやってきます。牧師の心臓病を癒すために、空気の良い自然環境が必要だったからです。エイダはそこで、インマン(ジュードロー)と運命的な出会いをします。二人は南北戦争が始まるまでのわずかの時間に愛を育んで行きます。そして、いよいよ出征の日、最後のお別れに二人はキスをします。激しく情熱的なキスでした。これが二人の運命を決め、深い絆になります。

 インマンの帰りを待つエイダの身に次々に不幸が襲ってきます。父親の死、荒れ果てる農場、蓄えをなくして彼女は、人の施しを受けて生活をしています。そんな、彼女の支えは遠い戦場にいるインマン。彼女は手紙で、「すぐに帰ってきてと訴えます」。南軍の敗戦が色濃い戦場は悲惨を極めます。そんな中でインマンもエイダに逢うことだけを生きる糧としていました。そして、ついに彼女の待つ遠いコールドマウンテンを目指して歩き出します。脱走兵は死罪、その覚悟をしてまで逢いに行くのは、彼女を強く愛していたから。でも、行く手には数々の困難が……。果たして彼女のもとに無事にたどり着けるのか?そして、二人の運命は……?

 彼女を窮状を助けるために、ルビー(レニー・ゼルウィガー)が突然現れますが、彼女の演技は光っていました。彼女のおかげでエイダはたくましく生きることができます。「風と共に去りぬ」のスカーレットのように……。この映画が風と共に去りぬと比較されるのは、よくわかります。大地に根ざした女性の強さ、家族の絆というものがよく描かれていました。

 ナタリーポートマン(レオンの時の少女役)が、乳飲み子をかかえた未亡人役で出ていました。最後に字幕の出演者が出てわかり、意外でしたが、難しい役を上手に演じていました。

 2時半以上の映画でしたが、お客を飽きさせず、最後まで引きつけました。それは、何が起こるかわからないという期待感です。戦争によって苦しいのは戦う男だけではなく、それを待つ、女、家族も同じである。そこまでして人はなぜ戦うのか?この戦に意味があるのか?を考えさせてくれました。

 

 

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