オペラが好きな人には超お薦めです。いろいろなオペラが出てきますが、特に、カルメンが良いです。映画の中で、生のオペラが見られたような感動を覚えました。 オペラに疎い私にとって、マリアカラスの存在がどのくらいのものかは見当がつきませんが、とにかく凄い人なんでしょう。日本の美空ひばりを世界的にしたようなものかな……(笑)。 そのカラスが日本公演の失敗(往年の声が出なくなった)から、パリで隠遁生活をするようになります。でも、彼女の才能を惜しんだ友人のプロデュサーがなんとか彼女を復活させようと、現在の彼女と、彼女の全盛期の声を合成するというアイデアを持ち込みます。 最初は全く受けつけなかった彼女も、今までに一度も演じたことのない<カルメン>ならとOKを出します。そして、情熱的にカルメンを演じる彼女、撮影は感動の内に終わります。 映画は見事な出来で、カラスは完全に復活したと思われましたが、突然、それ以後の活動どころか、彼女は、完成した<カルメン>の映像を破棄するように言います。 彼女曰く、映像に自分の往事の声を被せるのは偽りだと。偽りを許すことは、自分が生きてきた名声を汚すことになると言いはります。 自分の信念を貫く凄い精神力、でも、そのためにどれだけの人が迷惑を受けるか?それに気づいているのかいないのか?あくまでも自分の信念を貫きます。天才とはなんともわがままなものです(笑)。 マリア・カラス(Maria Callas)は 1923年12月2日にニューヨークで生まれ、1977年9月16日にパリで没した20世紀最高のソプラノ歌手のひとりです。 彼女の最初の夫はイタリアの実業家メネギーニであったが後に離婚、ギリシャの海運王オナシスとの愛人関係もしばらく続いていたが、ケネディ大統領未亡人ジャッキーとの結婚を機にオナシスと別れ、以後独身を通した。 |