デーヴ

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 この映画は昔見たことがありました。その時もスカッとさわやかな気分にさせてくれた良い映画だったとの、印象を持ったけど、そのことも忘れていました。この映画、ケビンクラインならではの映画、彼だから成功した映画だと思います。彼の人柄は、さわやかでユーモアがあり、信頼や誠実さを感じさせます。

 大統領夫人から見た大統領。二人が恋をして結ばれ、一緒に理想に燃えて政治家を目指していた頃は、あんな人ではなかった。それが権力を握り、それにしがみつくようになることで変わりました。身代わりの彼の存在に、大統領が昔に戻ったような感じを受けたのでしょう。

 小さな人材派遣会社を経営するデーヴ、彼の打ち出した案が失業率0の世界というのが面白いですね。お金よりも仕事を持つ喜びの方が大きいことを、会社を経営することで学びます。それは、人にはプライドがあるからです。

 民衆の側に立った素晴らしい大統領、このままで行けばハッピーエンドかと思った矢先の、特別補佐官の巻き返し。このピンチをどう乗り切るか?彼はこれを議会の演説で乗り切りました。なかなか良いシーンです。自分の非を認め、それが補佐官のしくんだこと。さらに大統領との移り変わり。これは逆転の発想です。「ピンチをチャンスに変える」ものです。まさかまさかの大どんでん返しでした。

 そして、一人立ち去っていくデーヴ、その後ろ姿が寂しそうでした。でも、これで終わってはハリウッド映画ではありません。副大統領の政治家を志したきっかけを聞いて感激した彼は、それを実行に移します。その市議選の事務所に元大統領夫人が訪ねてきて、二人は結ばれます。これも良いシーンです。

 影武者から政治に目覚め、政治家を目指したデーヴの将来は明るいです。

 

 

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