サウンドオブミュージック

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 十年ぶりか、さらにもう少し前に見たけど、内容は完全に忘れていました。子ども達とのピクニックとドレミの歌しかイメージがなかったので、牧歌的な人間愛の映画だと思っていました。

 でも、全然違いますね。ラブストーリーであり、ナチスへの抵抗であり、サスペンスでした。

 トラップ大佐、ドイツの侵略に反対し自由を唱える闘士。でも、子ども達には自由を奪い規律と規制の中で束縛をする。この矛盾が面白い。結局、彼の本心は、自由でのびのびと暮らすことそれが、マリア先生の存在によってわかったわけです。

 逃げていては何も解決はできない。これは、マリアだけのことではなく、トラップ大佐のことでもあります。男爵夫人と一度は婚約をしますが、マリアのいない虚しさから彼女への愛を確認します。

 一番下の娘、メチャ可愛いね(笑)。自分の娘もあんな時があったのにと、なつかしいと同時に、ちょっと寂しく思いました。

 ドレミの歌、エーデルワイスなど知っている曲が何曲もあって、それも全て素敵な曲で楽しかったです。二人が踊る、フォークダンス素敵でした、それが恋の始まり。

 ナチスドイツのオーストリア併合、第2次世界大戦へとつながっていく、大きな歴史的出来事。町には、ナチスと手を組んで漁夫の利を得ようとする輩が必ずいるもの。

 それに対して彼は、徴兵を断固拒否して、スイスに一家で逃げることに、でも、あと少しというところで窮地に立ちます。そこを、音楽会を利用して修道院に逃げます。その時の、はらはらドキドキはなかなかのものでした。

 長女の恋人である、郵便配達の青年がナチス信奉者であるという皮肉、彼によって、最大のピンチが。ナチスの思想が、純真な青年の心を占領するという悲劇。戦争というくらい影が、平和を愛する人々の心に重くのしかかってきます。

 あわやと言う時に、修道女の機転でドイツ軍の車が動かなくなります。それは、彼女たちが車の部品をはずしてしまうからです。その時、院長に「過ちを犯しました」と告白するシーンは爽快でした。

 

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