18年ぶりにスーパーマンが帰って来ました。テレビドラマの時からの大ファンである私は、最後に彼に会ったのは38歳の時になります。その頃は、働き盛りの壮年、一体何を思ってこの映画を見ていたのでしょう(笑)。 スーパーマンは常に私の中で一番のヒーローそれは今もそうであり、これから先も変わらないでしょう。 スーパーマンと言えば、クリストファー・リーブですが、彼は落馬事故で半身不随の不幸に見舞われました。でも、それを不屈の精神で乗り越えて、奇跡のカムバックをし、我々に勇気と希望をくれました。まさに、スーパーマンのように……。 その彼に代わって新人のブランドン・ラウスにバトンタッチ。厳しいオーディションによって選ばれた、25歳のイケメンで、ちょっとはにかんだ笑顔がさわやかです。今までのスーパーマンのイメージを損なわないで、新しく生まれ変わることができました。 スーパーマンの恋人である、新聞記者のロイド。初めて見た女優さんだけど、魅力的ですね。なによりもスリムで知的な雰囲気がいいです。(朔太郎好みです<笑>) 悪役のレックス・ルーサーにケビン・スペイシー。ちょっとドジで、何か憎めない悪役を好演していました。彼は<アメリカンビューティ>や<LAコンフィデンシャル><セブン>などので、重厚な役柄を演じアカデミー賞を取るほどの演技派の俳優です。でも、この映画で軽い役柄も、できることを教えてくれ、映画に深みを与えてくれました。 また、ちょっと頭が弱そうなルーサーの愛人役が、良い味をだしていました。愛すべき悪人ですね(笑)。 私はこの映画をアクションではなく、愛のドラマと見ました。<スーパーマンとロイド>、<ロイドとその夫と息子>。 好きな人が何も言わずに去っていく。それを乗り越えるために、新しい人を好きになり一緒に暮らす。でも、今でもその人が好き。そして、その彼が5年ぶりに帰ってきて、今でも自分を好きだと言ってくれる。 彼女の心は揺れます。それなら、なぜ5年もほっておいたの?あの時、何も言わずに去ったの? 彼女には5歳になる息子がいるけど、それは別れた恋人の子供。その事実を少しづつ知っていく夫。そして、彼女が今も別れた恋人を愛していることも……。 それでも、彼は彼女と息子を助けるために命をかける。心から、彼女と息子を愛している。ほんとうに良い人です。でも、これから先、彼女はどうなるのでしょうか? スーパーマンの面白さの一つは、クラーク・ケントとスーパーマンが同一人物であり、変身をすることです。そして、この二人が全く対照的な人物であること。あのドジで、ダサイ彼があのスーパーマンとは絶対に思われないという、ギャップの大きさです。 それがなかったのが今回は残念。もっと、いじってほしかった(笑)。でも、その分、スーパーマンの生い立ちや、ロイドとの真実の恋物語を知ることができたのはよかった。 |