フローレス
9月18日、「フローレス」を見ました。題名のフローレスとはどういう意味かと映画を注目していたら<女装大会のこと>と出ていました。それでいいのでしょうか?
ニューヨークの下町に住む、元警官で独身の中年男ウォルト(ロバート・デ・ニーロ)。英雄と言われた過去の栄光を唯一の頼みにして自分のスタイルを曲げないで生きている頑固で偏見に満ちた中年男です。
このゲイが大嫌いの中年男と、同じアパートの2階に住む、ドラッグクイーンのラスティ(フィリップ・シーモア・ホフマン)との奇妙な友情を描いた作品。
デニーロのファンにとっては、ミートザペアレンツと同じように見たくないデニーロでしたね(笑)。でも、頑固で偏見に満ちた中年男は、人から嫌われる典型的なパターン。それを見事に演じていました(笑)。
脳卒中で半身麻痺になって、そのリハビリに音楽トレーニングが良いと聞き、いやいやおカマのラフティにそれを頼みます。 そのリハビリをする中で、ラスティとの友情が芽生え、だんだんと変わっていきます。その変化は楽しいものでした。
その最たるものが、自分を慕ってくれる娼婦との関係。愛は金ではないと言っていた彼。まだ、元気だった時は、娼婦は嫌だといって遠ざけていたけど、その彼がお金でダンサーを買っているのだから自分だって同じことをしているわけです。でも、それに気がついていない。
半身麻痺となって、お金がなくなった彼はお気に入りのダンサーに振られます。でも、彼を慕っていた彼女は違いました。
ようやく、本当の愛に気がつき花をもって、彼女のいるダンスホールへ行くシーンは素敵でした。そして、彼女と不自由な足を引きずってタンゴを踊るシーンもよかったですね。
それにしても、シーモアのオカマはすごいの一言です。本当のオカマ以上のオカマです(笑)。
MIV(冷徹な悪役を演じていました)とは全く違ったタイプの役柄を見事に演じきっていました。
彼の才能の豊かさを感じます。
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