ミュンヘン h19.1.12
1972年ミュンヘン・オリンピック開催中に、パレスチナゲリラによるイスラエル選手団襲撃事件が起こり、人質となった選手11名が殺された。これに激怒したイスラエルは秘密裏に暗殺チームを編成し、首謀者11名の殺害を企てる。そのリーダーと仲間4人の苦悩を描いた作品である。
私は007の新ボンドのダニエル・グレイブが出ていることと監督がスピルバーグであったので見た。
1972年ミュンヘンオリンピック、この時私は22歳で大学の4年生であった。当然このニュースは衝撃をもって受け止めたが、いつしか年月の経過とともに忘れさられていた。
その頃は、大学紛争はやや落ちついてきていたが、それでも赤軍派のよど号乗っ取り事件(1970年)とか連合赤軍の浅間山荘事件(1972年)や日本赤軍による、テルアビブの空港の乱射事件(1971年)と、テロが各地で起こりつつある時であった。
ニュースの表面しかわからない私にとって、このミュンヘンオリンピックの惨劇の舞台裏とその後(テロの報復がイスラエルの情報機関によって、秘密裏に行われていたこと)を知ることは驚きであった。
この映画の言いたかったことは、テロの報復のためのテロは、新たなテロを産み、
それは、際限なく続く。このミュンヘンの事件が、9.11さらにイラク戦争へと続いて行く。だから、テロをやめさせるにはテロをもってしてはダメだということ。
そんな矢先に、アメリカ大統領のイラク治安維持のために2万人の米兵増員計画。
自分の国の国民がテロを受けて死んだ時、黙って何もせずにいることが正しいのか?と言われると、そこまでの楽観主義者ではないが……。でも、何かが違う気します。
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