ナイロビの蜂 h19.1.11
「ナイロビの蜂」。
ナイロビはケニア共和国の首都。
蜂はアフリカで結核の新薬開発のための人体実験をする製薬会社の名前がスリービーズ(三つの蜂)ということで、この題名がついた。でも、私はアフリカという巨大な利権(蜜)に群がる白人社会を象徴して<蜂>を使ったのではないかと考えた。
面白かった。
映画は見ていないが、予告編のイメージで甘くせつない、そして悲しいラブストーリーを想像していた。導入はそうであったが、実際はまったく違っていた。
政治に無関心なガーデニング好きの英国外務省一等書記官のジャスティン(レイフ・ファインズ)が、慈善活動に熱心だった妻テッサ(レイチェル・ワイズ)の死(一時は不倫かと思わせておいて)をきっかけに、彼女が追いかけていた大きな不正を知り、
彼女に代わってその真相を追っていくという社会派サスペンス。
アフリカの大自然のみごとさと裏腹に、アフリカの貧困が目についた。その貧しいアフリカを食い物にする白人社会の体質。それは、奴隷制度と変わりはない。
社会派ドラマ。でも、人間関係があまりにも複雑でわかりにくい。
そのため焦点がぼけてしまった。
また、ハッピーエンドでなくて残念。
不正をあばき、正義を示してほしかった。
それができなくて殺されてしまう。
それが現実の世の中かもしれないが……。
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