パーフェクトワールド

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パーフェクトワールド(1993) h19.1.15

 脱獄犯のブッチ(ケヴィン・コスナー)と人質の少年(T・J・ローサー)との友情、そして脱獄犯を追う警察署長(クリント・イーストウッド)の苦悩を描いた作品。主演はケヴィン・コスナー、監督はクリント・イーストウッドである。


 ブッチは少年に自分の子供の頃のことを重ね、少年はブッチに自分の理想の父を重ねた。ブッチは子供に暴力をふるうものを極端に嫌う、人の良いおじいちゃんが孫の教育のためだと折檻するシーンで激しく切れる。きっと少年時代のトラウマが原因であろう。

 父親はろくでなしであったが、アラスカから彼にやさしい手紙をくれた。それをブッチは信じ、アラスカにパーフェクトワールドを夢みた。そして、脱獄し人質の少年と共にアラスカをめざす。
 少年は母子家庭で<エホバの証人>である厳しい母に育てられ、子供としての楽しみをすべて奪われてきた。たとえば、ハロウィンやローラー・コースターに乗ること等々。

 州警察署長のレッド・ガーネット(クリント・イーストウッド)はブッチが10代頃、彼を逮捕したことがある。その時、ろくでなしの父親の元へ帰したら彼の将来はとんでもないことになると、彼の更生のためを思って、少年刑務所に送った当人だった。

 だが、ブッチはそれを契機に犯罪の常習犯となり、ついには脱獄するまでに至った。レッドは、その責任は自分にあると思い、自分の手でなんとしても捕らえなければならないと思っていた。
 

 

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