パルプ・フィクション

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 パルプ・フィクション(1994) h19.1.18

 アメリカの低級犯罪小説であるパルプマガジン的なストーリーをコンセプトにした、いくつかの殺し屋たちの物語。 監督・脚本はクエンティン・タランティーノ。94年カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞を受賞した。

@ レストランでの不良カップルパンプキン(ティム・ロス)とハニー・バニー (アマンダ・プラマー)による強盗事件。
 これが出発点で終点となる。ただ、単純に始めと終わりというわけではない複雑な構成。この間に以下の話があり、また最後にここに戻ってくる。二人が強盗をしようと話している時に、殺し屋二人が別の席で話をしているという、予想外の展開が楽しい。

A二人の殺し屋ヴィンセント(ジョン・トラボルタ)とジュールス(サミュエル・L・ジャクソン)がボスを裏切った連中を殺しに行く。

 このシーンの迫力は大したもの。サミュエル・ジャクソンは<交渉人>にでていた俳優、その時もうまいと思ったが、この映画でも実にうまい。

Bヴィンセントとボスの妻ミア(ユマ・サーマン)とのデートの話。50年代風のクラブには笑ってしまったが、そこで、ミアの願いでツイスト大会に参加し優勝をしてしまう(笑)。
このシーンを見て、トラボルタの<サタデーナイトフィーバー>を思いだした。

 意気投合してしまう二人であるがボスの報復を怖がり、ヴィンセントはミアと深い関係になることを極端に恐れる。そのおどおどした仕草がおもしろい。 それにしても、ユマ・サーマンとは不思議な魅力を持った女性である。

Cボクサーのブッチ(ブルース・ウィリス)と形見の金時計の話。ブッチが形見の時計をいかに大切にしているか、その説明のためのストーリーが面白い。ボクシングでボスに八百長を依頼され、金を受け取るが大金を自分に賭けて、相手を倒して逃げる。

 ちょっとトロくて可愛い、恋人とのやりとりが楽しいが、その恋人のせいで、形見の金時計を危険をおかしてアパートにとりに行くはめになる。そこから意外な展開があり、危機一髪の後、ボスと仲直りをする。

 これらの話が時間軸を無視し、前後左右に複雑な動きをする。とにかく面白い。ひとつひとつの話もよくできていて面白いし、それがどこかでつながっている。そのつながり方も良い。また、展開が早く、何が起こるかわからない未知数の楽しみがあった。
 

 

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