用心棒 h19.1.13
二つのやくざ勢力が対立している宿場町に一人の素浪人が現れる。飯屋の親父から事情を聞いた浪人は、両方の勢力に用心棒として売り込みつつ、巧みに同士討ちを仕組んでいく。
私はマカロニウエスタンが好きでした。最後には全ての悪人が殺されてしまうという
爽快な気分にさせてくれる映画を夢中になって見ていました。
その中の一つにイーストウッド主演の<荒野の用心棒>がありました。ハリウッドで低迷をしていた、イーストウッド起死回生の一発がこれであり、それを経て今の彼の名声があります。
黒澤監督の名作<用心棒>を初めて見たのですが、とても、初めてとは思えないなつかしい映像それは<荒野の用心棒>そのものでした。それもそのはず、この映画は用心棒のリメーク版だからです。最近日本映画のリメーク版ブームがハリウッドで起こっていますが、その先駆けとなる映画でした。
とにかく、面白い映画です。観客を楽しませる演出は、黒澤の娯楽作品に共通しています。共通していると言えば、「椿三十郎」との共通点。ストーリーの面白さと、その場を表わし、臨場感を増す効果的な映画音楽。殺陣の迫力、そしてラストでのライバルとの一騎打ち。
この用心棒、名前を聞かれてとっさに桑畑を見つけ、<桑畑三十郎>そろそろ四十郎になるがと答える。
このセリフは椿三十郎の時と同じパターン。それを見るだけでも、椿三十郎が用心棒と同じ主人公を使った映画であることがわかる。
また、三十郎のキャラクター次のようである。正義の味方であり、お金では転ばない。人情家で弱い者の味方。剣がめっぽう強く、向こう所敵なし。頭が良く、正義が勝つように、いろいろ考えて行動している。酒におぼれない、女っ気が全くないのは女は苦手なのか?
そして、なによりもハッピーエンドで、良かった良かった。……(笑)
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