憑神

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憑神 h19.6.24 阿久比ユナイテッド

時代劇で喜劇、その程度の知識であまり期待せずに見に行った所それが意外や意外、ものすごく良かった。

まずは脚本がしっかりしていること。浅田次郎の原作の映画化というから、小説がやはり面白いのでしょう。テンポがよくて、どうなっていくかの予想がつかない面白さがあったので、映画に集中できたのだと思います。私的には☆3つ半で、お奨めです。

別所彦四郎(妻夫木聡)は才能はあるが、運が悪く、それが活かせずくすんでいる。ある日酒に酔って、迷い込んだ場所で<三巡稲荷>によろしくお願いしますと手を合わせたことから、貧乏神、疫病神、死神が順番に憑いてくる。このピンチをポジティブな考え方と、誠実さで乗り越え、自分が探していた<生きる目的>を見つけるまでを描く。

 主演の妻夫木聡は、さわやかで好青年を演じていました。二枚目だけの役者と思っていましたが、この作品で認識を新たにしました。そして、お兄さん役の佐々木蔵之介そば屋の香川照之がうまかったです。

時は、幕末。薩長の勢力に抗しきれずに、15代将軍徳川慶喜が大政奉還をするとい時代背景。

<人の生きる意味>これを死神に取り憑かれ、死ぬことを覚悟したこと真剣に考え
見つけることができる。まさに死神様々である。生き方がわからない現代にも通じる普遍的な物語である。あのまま何もおこらずに生きていたら、意味のない一生だった。

自分に降りかかる不幸を転じて、武士の本分、男の本分、人間としての本分を見つけることそれは、まさに<災い転じて福となす>である。
 

 

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