裏窓 1954・米
あまりにも有名な映画でしたが、初めて見ました。監督があの、アルフレッド・ヒッチコックですから、何か起こることを期待せざるを得ません(笑)。彼の<鳥>は私が見た恐怖映画の中でも指折りです。
カメラマンのジェフ(ジェームス・スチュアート)は、仕事の時に事故に合い、左足を骨折、ギブスをはめられ一日中部屋に閉じこめられての退屈な生活をしています。
そんな動くことのままならぬ彼の唯一の楽しみが部屋からのぞける、隣のアパートの窓越しに見える生活。いろいろな生活があるもので、声が聞こえないだけに、見えるものだけで判断するのは想像力をかき立て、面白いものです。自分の好きなように想像できますからね。
それぞれの裏窓には、それぞれの人生があります。裏窓の数だけ、人生があると言って良いでしょう。
そんな中に、太った旦那(「ペリー・メイスン」シリーズのレイモンド・バー)と病弱な妻がいました。いつも、けんかが絶えません。
そんな矢先、太った亭主が夜中に何度となく、大きなボストンバックを持って出入りをします。怪しいと思った彼は、それから注意をしてのぞいていると、次々と怪しいことに出くわします。
友人の刑事に相談しますが、気のせいだと相手にされません。そこで、彼の恋人であるモデル(グレース・ケリー)と一緒に彼の部屋を探ることにしますが……。
グレース・ケリーはきれいで気品があります。そして、二人の会話は粋でおしゃれな大人の会話でした。
その彼女が彼の部屋に忍び込むシーンは、はらはらドキドキです。ここからが、見せ場でした。
犯人が彼の部屋に入ってきて、危機一髪……。窓から落とされて…。でも、最後は両足にギブスをつけて部屋で寝そべる彼の姿でハッピーエンドでした。
まあ、隣からのぞかれるとわかれば、窓を閉めたりカーテンを閉めたり、電気を消したりしますから、あのように、はっきりと見えるわけないと、駄目だしをしたいところですが、まあ、そこは映画ですから。
声が聞こえなくて、時より見える姿でいろいろと想像をさせるのは、さすがにヒッチコック名作です。
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