007カジノ・ロワイヤル

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007 カジノ・ロワイヤル
h18.12.27 東浦TOHOシネラマズ 

とにかく面白かった。荒削り、粗野、野性的、冷徹とNEWボンドを表現するにはいろいろな言葉があるがとにかく今までのボンドのイメージスマートで洗練されたプレイボーイというイメージは払拭された。

映画が始まってすぐにある、テロリストを追跡するシーンのド迫力、これは、今までに経験をしたことのない、もの凄いもの。これを体験するだけでも、この映画を見る価値はある(笑)。

 『暗闇で突然思いっきり脅かされる時』のような心臓がドキッとするシーンが何度も何度もある。カーチェイスのような、派手なアクションではなくただ、追跡をするだけだが、ほんとうに人を追跡し捕まえるためには、あんな必死な感じなんだろうと思わせる。この臨場感あふれるシーンのおかげか、仕事疲れの眠気が一気に吹き飛んだ(笑)。


 『ダブルオー』の称号を与えられる前のジェームスボンドが国際的なテロリストの黒幕へ挑む。

 テロリストの資金運用担当である、ル・シッフルは、チェスの天才であり、ポーカーの名人でもあった。

 彼は、テロ組織から預かった金で、飛行機会社の株を買いもうけるつもりでいた。その手段とは、その飛行機会社の新型機のお披露目の時にテロリストを使い、飛行機を爆弾で破壊することであった。そうすれば、9.11の時と同じようにその会社の株が大暴落してもうけられるはずであった。しかし、この計画をボンドに察知され、危機一髪の所で阻止される。

 一億ドルもの損失を埋めるため、ル・シッフルは金持ちばかりを集め、高額なカジノを開いてポーカーで、そのお金を取り戻すことにした。そうしないと、彼はテロ組織から殺されるからであった。

 その勝負に勝ち、ル・シッフルを破産させ、逮捕してテロ組織を壊滅させるのがボンドの使命であった。

 カジノでポーカーゲームにボンドが勝った所で、終わるとだいたい2時間。私的には、ここが一番良い終わり方だと思ったのですが、皆さんはどうですか? もし、ここで終われば最高によくできた映画として、私的には☆は4つ、少し前のMIVのように……。

 でも、そこで終わらずに、その後の30分が私的には、必要がないような気がしますが……。もちろん原作には、そのようにあったのでしょうが、原作にとらわれない脚色も映画の面白さです。というわけで、最後まで含めると☆は3つ半です(笑)。

 ポーカーのシーンは面白いですね。カードの良し悪し以上に、相手の心理を読むことが大事、そのためにいろいろな作戦を、お互いに考え実行していました。でも、ポーカーゲームにもいろいろな方法があるんですね、ディーラーの手元にある、5枚のカードの内2枚を除き、それに自分の2枚のカードを組み合わせて、勝負するのは初めて見ました。

 主役のジェームスボンドには、ダニエル・クレイブ。彼は「ミューヘン」に出演とか、どんなふうに演じていたのか見てみたいものです。そして、「ロード・トゥ・パーディション」にも出ていたとかこれも要チェックです(笑)。
 
 相手役のエヴァ・グリーンは、オーランドブルーム主演の「キングダム オブ ヘブン」で演じたエキゾチックで神秘的な王女の役が印象に残っています。でも、彼女は私の好みではありません(笑)。

 ボンドと彼女とのシャワーのシーンは勉強になります(笑)。正当防衛とはいえ、ボンドと共に人を殺してしまった彼女がシャワー室で服のまま泣いています。「爪に入った血が消えないと」……。そっと横に座ったボンドが、だまって、やさしく爪をなめて血をぬぐってやります。

 ボンドの上司になる「M」には、今までの007シリーズ通り、ジュディ・デンチ。彼女はシッピングニュースや、ショコラで味のある演技をしていました。
 

 

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