コレリ大尉のマンドリン

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 コレリ大尉のマンドリン h18.12.20

 主演は、ニコラス・ケイジとペネロペ・クルス

 1940年のギリシア。
 第二次世界大戦が始まり、ギリシャはイタリアとドイツに占領をされます。この物語は、そのギリシャの牧歌的なケファロニア島に占領軍としてイタリア軍が入って来た時のものです。

 村の医師の娘ペラギア(ペネロペ・クルス)は、村の漁師を愛し婚約をしますが、彼はすぐに戦地に赴きます。恋しい気持ちをいくら手紙に書いても全く返事がない、そんな彼の愛に気持ちが揺らぎ始めます。

 そんな時、この島に占領のためイタリア軍がきます。その指揮官アントニオ・コレリ大尉(ニコラス・ケイジ)は、陽気で歌を愛し、常にマンドリンをもっていました。

 そして、彼の誠実な心に触れて、ペラギアはしだいに彼を愛して行きます。愛を確かめ合った時、イタリアが連合軍に敗北し、彼らは国に帰るために、ドイツ軍から武装解除を求められます。それに従わない彼らは島のレジスタンスと共にドイツ軍と戦うことになり、
コレリ大尉の軍は破れてドイツ軍の捕虜になります。

 危機一髪、かろうじて一命を取り留めたコレリ大尉はペラギアの献身的な介護で命を取り留めます。しかし、ドイツ軍の追求から逃れるために、レジスタンスの力を借り、秘かにイタリアに帰ります。そして戦争が終わり、この島にも平和がやって来るのですが、その時、大きな地震が起こり、島は大きな被害を受けます。そこへ、コレリ大尉の姿が……。

 DVDで見ましたが良かったです。この映画は、戦争という時代背景を借りた、恋愛映画という観点で見ました。

 恋人や婚約者がいても、新しい人に恋をする。それによって、今までの恋は本当のものではなくて、これが真実の恋だとわかる。これって、世間で良くあることです。

 それが、戦争、それも占領軍と占領される側という状況が加わることでより複雑になります。でも、結論は<愛は戦争よりも強い>。

 戦争なのに、妙に陽気で歌ばかり歌っているイタリア人これはイタリア人から見たら抗議があるかも……。ギリシャの小さな島に進駐してくるイタリア軍が歌を歌いながら、さらに、<美人を2時の方向に発見、頭右>では……(笑)。

 そして、好意的に描かれていたイタリア軍とは対照的に、冷徹で非道なドイツ軍人、これも抗議かも(笑)。

<パールハーバー>の日本海軍の描き方はひどいと言うよりも滑稽でした。ただ、あれが欧米から見た日本の姿(イメージ)なんでしょう。ラストサムライも、これほどではないけど、多少の違和感はありました。

 それと同じように、<コレリ大尉のマンドリン>もイタリア人や向こうの人が見ると何か違和感があるでしょうが、私にはほとんどわかりませんでした(笑)。
 

 まあ、私などの部外者から見ると、ギリシャ、イタリア、ドイツとそれぞれ民族の特徴が出ていて非常に面白かったです。 

 ラストでハッピーエンドに終わること、これはこの映画がハリウッド映画だったから許されること(笑)。もし、この映画がイタリア映画だったら、<ひまわり>のように、悲劇的なラストになったことでしょう(笑)。
 

 

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