バクダットカフェ 完全版 DVD h19.8.14
バクダットカフェをDVDで見ました。
レンタル店で、何か面白い映画はないかと
物色をしていたら、この映画のタイトルが目に入りました。
内容も何も一切知りません。
なぜかこの題名だけは、以前に聞いたような……
それも名作として……。
で、借りてきて早速見ました。
最初はわけのわからない映画
いや単調でつまらない映画だと思っていたのが、
だんだんと面白くなり、気がつくと感動で
自然と涙がにじんで来る、そんな映画でした。
女性同士の友情を描いた作品ですが、
それだけにとどまらず、「人間っていいなあ〜」とか
「生きているっていいなあ〜」と思わせ、
心が温かくなる映画です。
とにかく、ハッピーエンドがうれしいですね。
絵に描いたようなハッピーエンド、
観客が期待したとおりのラストです(笑)。
この映画音楽があの有名な
ジュベッタ・スティールの「コールリング・ユー」だそうで
(私は初めて知りましたが(^_^;))
確かにどこかで聞いたような曲で、
映画と実にマッチした素晴らしい曲でした。
というわけで、朔太郎的には☆3つ半でお薦めです。
夫と車でアメリカを旅行中の
ドイツ女のジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は、
日頃のたまりにたまった鬱憤もあって、大げんかの末に夫と別れ、
一人で歩いて砂漠にある、「バクダットカフェ」に現れ
そこのモーテルに滞在をします。
そこで、カフェの女主人や家族、従業員や滞在者等との交わりの中で
少しずつ心を開き、自分らしさをだして行く物語です。
この映画で感じたこと、
人の魅力とか能力というものは、状況が変わると
発揮できるものだということです。
ジャスミンは、ドイツ人の専業主婦ですが、
その超肥満な体型からもわかるように、
それ以外に何の取り柄もないように見える女性でした。
そして、結婚生活を通じて、合わない夫に我慢我慢の子でした。
この状況をいつか解消して、自由に自分らしさを表現したいと
潜在的に思っていましたが、偶然の出来事から
「バクダットカフェ」でそれを開花させます。
最初は知らない人に対して心を開かない彼女でしたが、
それがだんだんと心を開いていく過程が良いですね。
人間ってそんなもので、一気に変われるものではありません。
自分で自分のことを知っていたかどうかわかりませんが、
実は彼女は人付き合いの名人だったわけです。
マジックによって、人の心をとらえて行きますが、
それがなくても、彼女には魅力があふれています。
それに気がつかなかっただけです。
彼女は人の表面だけを見ずに、その人の心の中に入り
理解し、信じて行きます。
人は人と出会うことで、変わっていくけど、
彼女はその典型であり、また、その友情の相手である
カフェの女主人ブレンダ(CCH・パウンダー)もそうでした。
砂漠にとり残されたような、流行らないカフェ、
働かない能なしの亭主、遊び回る娘、
ピアノばかり惹いている息子と……。
でも、やるべき仕事はいっぱいある。
そんなイライラの中で毎日を過ごしている
彼女の怒りが伝わってくるようです(笑)。
このタイプの全く違う二人が
いつしか堅い友情で結ばれていきます。
滞在ビザがなくなって帰国しなければならない時
周りの全ての人がガッカリをします。
もう帰って来ないのかな?
そんな不安が心をよぎります。
でも、絶対帰ってきて欲しいとの願いは、
見るもの全てに共通のもの。
そして、当然のように彼女は帰ってきます。
このハッピーエンドは最高です。
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