やわらかい生活

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やわらかい生活 h19.12.13DVD

この題名から自由気ままな、我慢をせずに生活をしている女性を想像しました。
映画の冒頭から刺激的で刹那的な場面がでて来て、
その雰囲気を強く感じましたが、途中からそれが間違いだと気づきました。
彼女がなぜ仕事をやめ、自由気ままに暮らしているのか、
その理由がわかり、彼女なりに頑張って生きている事がわかってきたからです。

主人公の橘優子(寺島しのぶ)は35才独身で、
両親が火事で死んだことから躁鬱病を発症します。
躁の時の無限の開放感と無軌道、鬱の時の自分の殻に閉じこもり、
そこから一歩も出られないやっかいさ。

そんな彼女が東京の下町蒲田に越してきてから
彼女を取り巻く人々とのふれあいを描いている。

大学時代の友人で大田区長を目指す本間(松岡俊介)、
ネットで知り合った不倫相手(田口トモロヲ)、
純真なヤクザ(妻夫木聡)達と出会い、
癒される日々を過ごしていた。
そんなある日、福岡からいとこの祥一(豊川悦司)が、
夫婦げんかの末、家出をして優子のアパートに転がり込んでくる。

この祥一と同居する中での、二人のふれあいを中心に描いている。
とにかく祥一の優しさは本物、こんな男がそばにいてほしいと
女性なら誰でも思うはず。
見かけの強がりとは裏腹に、弱い男の祥一。
ラストで妻とのやり直しを決意して帰っていくが、
その結末はあまりにも可愛そう。
そんなことなら、優子と一緒に暮らしていた方が…。

やわらかい生活とは、躁鬱病の優子が自らの経験から得た
生きるための最善の生活術です。

この映画、特別なことは何も起こらないけど、
なぜか映画に引きつけられました。
それは寺島しのぶの持っているキャラクター、魅力のせいでしょう。
どこにでもいるような寺島しのぶ、だからこそ
現実感、存在感があります。

「人生そんなに力を入れなくても良いよ、
肩の力を抜いて生きていきましょう。」と言っているようです。

朔的には☆は3つ半でお薦めです。
ちょっとHかな?それに耐えられる人にはお薦めです(笑)。
 

 

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