モーツアルトとクジラ

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モーツァルトとクジラ h20.3.19 DVD

 <モーツァルトとクジラ>をDVDで見ました。

 「アスペルーガー症候群」という言葉を知っていますか?
この映画を見ていて、すぐに主人公が自閉症とわかりましたが、
映画の中では、アスペルーガーだと言われていたので、
自閉症に詳しい方に聞くと、
自閉症の中で知的能力が高く、日常生活を一人でできる人を
「アスペルガー症候群」というのだそうです。
ただ、自閉症には違いなく、何かこだわりがあることは確かです。
この映画の主人公は数字です。

 ドナルド(ジョシュ・ハートネット)は
自閉症の人々の集まりを主催するリーダー。
世話好きで、自閉症の人々をまとめていけるやさしさの持ち主です。
そこへ一人の女性イザベル(ラダ・ミッチェル)が入ってきます。
彼女もアスペルガーで、作曲もできるし絵も描ける
芸術家であり美容師です。
二人はしだいに引かれ合って、恋人になり同棲をしていきます。

 この映画の題名は、ハロウインの時に二人は初めてデートをしますが、
二人が<モーツアルトとクジラ>の格好をするからだと思います。
 ドナルドはクジラのようになりたいと願っている青年、
数字に興味を持っている数学の天才です。
人付き合いが下手で、それを紛らすために
数字を思い浮かべます。

 自分の中に入ってくる他人を許せるか?
二人が一緒に暮らす時に、それが一番むつかしいこと。
まして、アスペルガーである二人にとっては……。
傷つけ、傷つくことは普通の人よりもっと微妙で繊細な世界です。

 果たして二人の恋の行方は?
コミュニケーションがうまくとれない二人は
適当な所で折り合いができず、
それによって、二人は傷つけ合うが、
ドナルドにとって彼女のいない世界は考えられません。
喧嘩のたびに、自分にとって最も必要なもの、
彼女の意味を確かめていきます。

 お互いの傷をなめ合うのではなくて、
ありのままの自分を尊重し、お互いを尊敬して愛していく
愛の姿はすばらしいものです。

 お薦めのラブストーリーです。
 

 

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