スウィーニー・トッド h20.1.27 半田コロナ
スウィーニー・トッドを半田コロナで見てきました。
ジョニー・デップの主演映画、
そして彼の初めてのミュージカル映画として、
おおいに期待をしていきましたが、
その期待を裏切らないすばらしい作品で、
十分堪能させてもらいました。
朔的には、☆3つ半でお薦めです。
ただし、血に弱い人は十分に気をつけてくださいね。
何しろ、鋭いカミソリで人間の首を
「スッと」切るのですから、それも限りなく……。
監督は、ティムバートンで、彼らしい幻想的で
ファンタジックな雰囲気がよく出ていました。
オープニングがよく出ていて、映画全体の雰囲気と
これから始まる恐ろしい出来事が、
<血>を象徴的に描くことで、強く感じられ、
最初から引きつけられました。
この映画は白黒映画と言って良いのかな?
真っ赤な血潮を強調するために、
血だけカラーにしていました。
ミュージカル映画として見ても、よくできていました。
ジョニー・デップの歌声は初めて聞きましたが、
甘くてやさしい声ですね。
踊りこそないけど、ウエストサイドストーリーに
雰囲気が似ているなあと思いながら見ていました。
静かな、ウエストサイドですね(笑)。
ジョニー・デップの魅力全開というか、
彼でなければできなかった映画かも知れません。
どんな役でも難なくこなせる彼の本領発揮といった所でしょう。
実話(理髪師とパイ屋の話)を元に、相当の脚色をしているけど、
朔的にはストーリーにちょっと不満ありで、
できれば、最後は愛のある終わり方、
希望のもてる終わり方にしてほしかったです。
あれでは、あまりにも寂しく、
せめて娘だけでも幸せになってほしかった。
トッドが復讐をするのには、十分過ぎる根拠があり、
いわば正義の戦いであったわけです。
だから、その復讐の成就を強く願っていましたが、
途中から、自己中な殺人になり、
さらに気がつけば無差別殺人になっていました。
実話だから、仕方ないのかもしれませんが、
できれば、悪人だけを殺してほしかったです(笑)。
まして、その人肉でミートパイを作るなんて……。
ヘレナ・ボナム=カーターはうまいですね、
彼女の存在が、この映画を良い方向に誘導していきました。
彼女の役は、ミセス・ラベットで、トッドを愛するために、
小さなうそをつくのですが、
(でも、トッドにとっては大きなことであった)
それが許してもらえなかったのは、なんとも切ないです。
あれ程、トッドを慕い、彼のために尽くしてきたのに、
それはないでしょ(笑)。
彼は妻をそれだけ愛していたということなのか?
殺人者とその協力者に明日はないとはいえ、
二人の愛はできれば成就してほしかった。
19世紀のロンドンが舞台。
フリート街に住んでいた理髪師の
ベンジャミン・バーガー(ジョニー・デップ)には、
美しい妻と生まれたばかりの女の子がいて、
幸せな暮らしをしていた。
所が、ある日街の有力者である判事が、
彼の美しい妻に横恋慕をし、
邪魔になったバーガーに無実の罪をかけ、
15年もの長きに渡って外国の刑務所に送った。
彼の妻は、判事になびくことなく毒を飲んで死に、
身よりのなくなった娘は、判事に引き取られる。
復讐に燃えるバーガーは、刑務所を脱獄し、
名前をスウィニー・トッドと変え、15年ぶりにロンドンへ帰ってくる。
そして、ミセス・ラベット(ヘレナ・ボナム=カーター)の
パイ屋の二階に理髪店を開き、判事への復讐だけを願っていた。
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