歓喜の歌

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歓喜の歌 DVD h20.10.5

 「歓喜の歌」をDVDで見ました。
朔的には☆は3つ半で、見終わった後
なんともさわやかで感動的な気分になりました。
そんな映画を求める人にはお薦めです。
さらに、コーラスの名曲がいくつか聴けます。

 だめ公務員、だめ亭主の再生の物語。
一つのことがきっかけで人間ががらりと変わっていく。
そんなばかな?と思うが、
でも、それもありかなと思わせてくれるような映画です(*^_^*)。

 みたま文化会館の主任である飯塚は、
過去に外人ホステスに入れあげ、
暴力沙汰を起こしてここに左遷をされた。
また、その時に妻は娘を連れて家を出て、現在離婚調停中でもある。
彼は典型的なさぼり公務員で、その仕事ぶりはいいかげんの一言。

 12/30の朝、明日の大晦日の予約を確認する電話が
<みたまコーラスガールズ>から入った。
主任が半年前に受けたものであったが、
それを聞いた部下の加藤が青くなった。
それは、加藤も半年前に<みたまレディースコーラス>の
予約を受けていたからである。

 よく似た名前で間違えたとは言え、『ダブルブッキング』であることは確か、
この始末どうつけたらいいか?

 飯塚は<どうせひまつぶしでやっているコーラス>だと
たかをくくっていたが、双方とも頑として譲らずに困り果てる主任。
さらに、レディースコーラスの方には市長の妻が参加していて、
一層問題をむつかしくしている。

 そんな時、出前を頼んだ北京飯店が、
注文のラーメンとタンタン麺を間違えて配達してきたが、
自分のことは棚に上げて切れまくる飯塚(^_^;)。
そんなことがあって、その夕方に店の娘が
母親の手作りの餃子をもって謝りにくる。
事情を聞けば、店主の父が病気で入院し、
母がリフォームの店と北京飯店の両方を切り盛りしているとか……。

 このことがきっかけで、
我々には「この餃子が足りなかった」と気づいて飯塚は
合同コンサートを提案する。
しかし合同でやるには客席がたりないので、
ホールを改装しなければならない。
それも明日までに……。
そして、もう一つは自分の借金の問題が……。

 こんな難問もなんとかクリアーして、
大晦日の夜に合同コンサートが開かれた。
町の上流夫人グループとパートおばさんのグループ、
この対照的な二つのグループが、仲良く一緒になって歌う姿は、
それがなかなか感動的である。

 またコーラスグループの構成員にそろぞれドラマがあり、
問題があるが、この合同コンサートによって解消をされていく。

 原作が立川志の輔の新作落語「歓喜の歌」であったので、
要所要所で笑わせ、泣かせ、
ラストの合同コンサートへと見事に収束していく。

 典型的なハッピーエンドの映画で、
悪人が一人も出てこない、爽やかな映画であったので、
志の輔の落語を聞いてみたくなった。

 そろぞれ深くて深刻な人間ドラマがあり、
それがあることをきっかけに良い方向にいく所に、
人は感動し涙を流す。
なんといっても主任の小林薫がうまく、
だめ公務員、だめ亭主を見事に演じ、
ラストでは生まれ変わります。
 

 

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