ハゲタカ h21.6.14 半田コロナ
ハゲタカを半田コロナで見ました。
NHK土曜ドラマ「ハゲタカ」の映画版ですが、
ドラマの方は見ていなかったけど、評判の方は聞いていました。
また、映画化されるにあたって、
昨年9月のリーマン・ブラザース証券の倒産以後の
世界当時不況や、日本の製造業での派遣切り等の
タイムリーな話題を加えて、脚本を書き直したと聞きました。
そのため、非常にリアリティのある面白い映画に仕上がっていました。
朔的には☆は3つで、経済に関心がある方にはお薦めです。
少し前、堀江 貴文(ライブドア)氏や
村上ファンドの村上世彰氏が、
マスコミにもてはやされ、時代の寵児のように注目をされましたが、
「時の流れ」というか、「時代が彼らを許さなかった」というか、
最後は起訴をされ、一線から退きました。
その時の情報で、会社の乗っ取りと投資ファンド、
TOB(株式公開買付け)については、多少の知識はありましたが、
この映画によって、それらが具体的な形としてわかりました。
例えば、TOBは投資ファンドが買収したい会社の
株式の値段を決めて、その値段で株主から株を買い付けること。
そして、そのためには膨大な資金が必要であることなど。
会社の買収劇は、昔のドラマでもよくあり、
会社を乗っ取るには、株(株主)の奪いあいで、
密かに水面下で駆け引きが行われていたものですが、
このTOBと比べると隔世の感がありますね。
映画の内容は、日本の自動車会社を、
中国の投資ファンドが乗っ取りにきます。
それを日本の投資ファンドが阻止するという物語で、
その双方の駆け引きが面白いです。
ハゲタカとは?
砂漠で人が死にそうになると、
上空を飛んで、死ぬのを待ち死肉を食べます。
買収を受ける会社は、何らかの原因で体力が衰え弱っている会社です。
ハゲタカはそれを買収し、不採算部門を切り離してから、
売却をして儲けますが、
当然、その会社で働いていた人の多くが首となり職を失います。
映画の中で、派遣社員の話があり、
もの凄く印象に残っていますので書きます。
派遣社員を雇うのは、その自動車会社では人事部ではなくて、
資材調達部だそうです。
つまり、派遣社員は人間ではなくて、
部品と同じものとして扱われているわけです。
昨年の9月、アメリカ証券会社の大手リーマン・ブラザーズが倒産し
世界同時不況が起こり、日本の自動車会社を中心に製造業で、
大幅な派遣切りが起こり、社会問題となりました。
でも、これは見方を変えると、派遣切りによって、
正社員を守ったとも受け取れます。
学校を卒業して、正社員で就職するか、
派遣で就職するか、このちょっとしたボタンの掛け違いで、
大きく人生が変わって来ます。
待遇や給料面で正社員と派遣社員では大きく違い、
何よりも簡単に首になりません。
派遣は、1年、半年、今では1ヶ月の契約であり、
それが切れれば、簡単に契約が解除されます。
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