ヒトラーの贋札 h21.3.6 dvd
朔的には☆は3つ半で、お薦めです。
ユダヤ人、収容所、ナチスと暗いことばかりだけど
目をそらさずに大事な事実は見ていきたいと
思っている人にはお薦めです。
悲惨さだけでなく、そこにたくましく、
したたかに生きる人々の、ドラマがしっかりと存在しています。
暗くて悲惨だけど、どんどん引き込まれていき、
主人公と同じドキドキ感を味わい、
一緒に早く戦争が終われと念じていました。
戦争のむごさは人を変えることです。
おそらく戦争でなければ、
ナチスの将校も普通の人であったでしょう。
ユダヤ人の収容所の話は
何度も繰り返し映画化されていますが、
この映画はちょっと変わったタイプのものでした。
同じユダヤ人の収容所の中でも、
ナチスに協力する側とそうでない側
これによって待遇は天国と地獄の差があります。
自分が主人公と同じ立場だったらどうするのか?
私は時々映画を見る時考えます。
今回の主人公であるサリーがしたことは
正しいことではないと思いますが、
ユダヤ人の彼が生きるためには仕方のなかったことで、
あの状況では許されるべきことだと思います。
ただ、それによってナチスが生き延びて行くということになり、
戦局に大きな影響があったことは確かです。
第二次世界大戦中のドイツ。
手先が器用でパスポートの偽造から、
偽札作りまで手広くしていた
ユダヤ人のサリーは逮捕され、
ユダヤ人の強制収容所に送られます。
そこで、命の危険を感じたサリーは、
手先の器用さと頭の良さをうまく使って、
なんとかナチスに取り入り、生き延びていました。
ある時、サリーを逮捕したヘルツォークから、
偽ポンド札作りを命じられますが、
それは、大量の偽ポンド札をばらまき、
イギリス経済を混乱させるという
「ベルンハイト作戦」のためでした。
収容所の秘密の場所に、ユダヤ人のその道のエキスパートが集められ、
その指揮をサリーが執ることになります。
完璧な偽札を作ればナチスを助けることになり、
作らなければ殺されてしまうという、
この究極の選択に対してサリーは、生き延びる道を選びます。
そして完璧なポンドは完成し、次ぎに偽ドル札を命じらます。
しかし、その仕事はいろいろと問題を指摘して、
遅らせて時間を稼いでいます。
それにいらいらをつのらせていく、
ヘルツォークは厳しい条件を突きつけてきます。
果たして、彼は助かるのでしょうか?
この作品は、昨年度のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した作品です。
今年は「おくりびと」がこの賞をとり、一躍有名になった賞です。
おくりびとも素晴らしい作品ですが、この作品もこの賞に値する
素晴らしい作品です。
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