デルス・ウザーラ(1975)
デルス・ウザーラをDVDで見ました。
パート1とパート2を合わせて約3時間半、
DVDを見た日は結構疲れていましたが、
それでも一気に見ることができました。
それほどこの作品は良かったということでしょう(*^_^*)。
朔的には☆は3つ半(70点)です。
ゆったりとした時間の流れ
決して大きなことが起こるわけではないのですが、
いつしか引きつけれてしまいます。
剣岳のロシア版
もっともこちらの方が先ですが……(*^_^*)。
黒澤が再起を期した作品で、
アカデミーの外国賞をとりました。
1902年から1907年までの話。
日露戦争が1904〜1905年にあり、ロシアが敗北して
それがロシア革命(1917年)の原因の一つになりました。
ロシア革命前夜の帝政ロシアで、
シベリアへの地誌調査のための探検隊が組織されます。
その隊長と案内人のデルス・ウザーラとの友情の物語です。
森に生まれ森に生きるデルスは森を知り尽くしていて、
森で生きる術を知っています。
森に残るかすかな足跡だけで、
どのような人がどのような目的で森に来たのかが、わかる程の達人です。
彼は次に森に来る人のために
小屋に食物や薪を用意しておきます。
その優しい気配りは自然と共存していこうという、
彼の心の表れでもあります。
ある日間違って虎を殺してしまいます。
そのことで森の神から必ず報いがくると恐れます。
それからしばらくして、
自分の目が悪くなっていることに気づき
もう森で生きていけないと悟ります。
隊長の好意に甘えて
ハバロスクにある隊長の家で一緒に暮らします。
しかし、自然の中で生きてきたデルスにとって、
都会の生活は辛くて苦しいものでした。
でもそれを隊長の家族が(特に子供が)温かく見守ります。
これ以上は我慢できなくなったデルスは
森へ帰ることを隊長に告げます。
残念がる隊長ですが、彼のことを考え無理には引き留めません。
その代わり、最新式のライフルをプレゼントします。
それは目が悪いデルスでも獲物を仕留めることができる銃でした。
デルスは人を疑うことを知りません。
結局、その高価な銃をねらわれて命を落とします。
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