プール h21.9.19 ミッドランドシネマ
朔的には☆は3つです。
「かもめ食堂」「めがね」に続いて小林聡美を中心にした、
おなじみのメンバーによる超癒し系映画です。
この独特の間、雰囲気、時間の流れは何なんでしょうか(*^_^*)?。
そして、いつもと同じように特別なことは何もおこらない、
でも何か印象に残ります。
「この映画は何を言いたかったのかな?」
よくわからないのは、自分の見方が浅いから、
きっと何かあるに違いないと考え込んでしまいます(*^_^*)。
原作が小説になっているそうですから、
それを読めば、何もかも疑問が解消してしまうことでしょう。
映画では、ほとんど登場人物の<人となり>
<背景>が説明をされず、
わずかな会話の中でそれをつなげ、想像をするしかありません。
そんなことから、これは俳句的な映画だと思いました(*^_^*)。
俳句と同じようにできるだけ省略をして、
後は観客に想像をさせるわけです。
人それぞれの解釈があり、
それがたとえ作者の意図するものと違っていても、
それはそれで良いわけで、まさに名俳句の如きものです。
タイのチェンマイのゲストハウスで働く母・京子のもとへ、
日本から娘のさよが、大学の卒業旅行のためにやってきます。
そこにはゲストハウスのオーナーである菊子(もたいまさこ)、
従業員の市尾(加瀬亮)、
タイ人のビーというみなしごの少年がいました。
さよは、母との会話が苦手で、どこか母との関係がぎこちありません。
かつて自分を祖母に預けて、一人タイに行った母。
今でもその母の行動を心からは許しておらず、
この旅行は母の行動を理解し、二人の溝を埋めることが目的でした。
それぞれに問題を抱える、5人の男女。
さよは、単調だけど、ほのぼのとした、日常でのふれあいを通して、
だんだんと母を理解していきます。
タイの風景が良いですね、
5年くらい前にタイに旅行をしましたが、まさにそのままでした(*^_^*)。
このゆったりとした風景と時間の流れが、人間には必要ですね。
題名の由来は、ゲストハウスにある小さなプール、
そこに人が集まることによって、会話があり、
繋がりが深まっていきます。
いつものように食べるシーンが多く、とても美味しそうです。
今回は特に揚げバナナが美味しそうでした。
タイの少年の純真で素直な所に感動をしました。
オーナーの菊子(もたいまさこ)の得体の知れない、
独特の雰囲気はいつものことですが、
今回は、余命半年の病気でタイにきて、
その後3年も生きています。
これ以外はすべて謎ですが、
きっと、タイの空気と環境によってストレスのない生活が送れ、
長生きしているのでしょう。
母京子の人生。
夫との別離、それは死に別れそれとも離婚、
いったい何があったのか?
娘の人生、市尾の人生、少年の人生と
5人の人生はほとんど描かれておらず、
想像するしかありませんが
きっといろいろなことがあったことでしょう。
それは誰でも同じこと、人が生きていくことはそう言うことですから……。
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