扉をたたく人

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扉をたたく人 h21.8.1 ミリオン座

 朔的には☆は3つ半、感動しました。
原題は「THE VISITOR」
辞書を調べて見ると、
a 訪問者,来客; 見舞い客
b 滞在客,泊まり客.

 映画を見た感想からだと、
この中では「訪問者」が一番近いのではないかと思います。
今の自分を変えてくれた訪問者、
そのためには勇気を持って「扉をたたく」必要があったのでしょう。
「求めよ、さらば与えられん」ですね(*^_^*)。

 主人公のウォルター(リチャード・ジェンキンス)は、
東アジア経済が専門の大学教授です。
年齢は60歳前後で、ピアニストである妻と死に別れてから、
生きる気力をなくし、
大学の講義は一コマ、さらに毎年同じ講義を繰り返し、
本の執筆もしません。
ネガティブで友達もなく、
自分から人間関係を広げることにも関心がありません。

 そんな彼がニューヨークのアパートへ、
学会出席のために久しぶりにやってきます。
そこには友人に騙された外国人のカップルが住んでいます。

 いつもなら関わりを避け、それで終わるのですが、
なぜかその時は二人を引き留めます。

 男はタレクで、シリア人のシャンベ(太鼓)の演奏家でした。
ウォルターはいつしかタレクの影響を受けて、
シャンベを習い、一緒に演奏をするまでになります。

 平穏で楽しい日々が続いていましたが、
ある日地下鉄でタレクが不法入国の容疑で逮捕され、
入管の収容所に入れられてしまいます。
自分のせいだと責任を感じたウォルターは
タレクのために全力を尽くていますが、
そんな時、タレクの母親がアパートに訪ねてきます。

 人との関わりは、ある意味面倒でうっとうしいことですが、
それによって別の新しい世界が開けることも事実です。
どんな人と出会うか、それはその人の運であり、
それによってその人の人生が影響を受けます。

 この映画でウォルターを演じたリチャード・ジェンキンスは、
アカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。
納得です(*^_^*)。
 

 

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