インビクタス/負けざる者たち h22.2.7 半田コロナ
朔的には☆は4つ(80点)です。
名作であり感動的な作品ですから、
ぜひ見てください(*^_^*)。。
クリント・イーストウッド監督の作品を見るたびに感じるのですが、
テーマの選び方に天才的なものを感じます。
それは観客が何を求めているのかを十分知っていて、
それを具体的な形として映画で表現しています。
だから常にヒットをするのでしょう。
今回でも「マンデラ」「アパルトヘイト」
「ラクビーのワールドカップ」「インビクタスの詩」という
バラバラのエピソードを巧妙に紡いで
感動のドラマを作りました。
私はネルソン・マンデラのことをほとんど知りません。
南アフリカ共和国はアパルトヘイト(人種隔離政策)が敷かれ
少数の白人が絶対多数の黒人を支配する国でした。
黒人の指導者である彼は、
27年間獄に繋がれていましたが、
時が流れ、彼を必要とする時が来て釈放され、
1994年この国初の黒人大統領になります。
マンデラ(モーガン・フリーマン)は
この国の復興と発展を第1に考え、
「人を許す」ことを基本として政治を行います。
この、ともすると薄ぺらな感じになる言葉も
マンデラの言葉となると真実味があり、
迫力があります。
国の復興と発展のためには、
旧支配階級である白人の協力が不可欠であると彼は考えます。
そのために<白人を許す、無条件で許す>ことから
国作りを始めます。
仕返しをするのではなく、
互いに協力し、共存共栄していくしか
この困難な南アを救う道はないと考えます。
南アにはラグビーチームがありますが、
それは白人のプライドの象徴であり、
それを解散させるのではなく
そのまま認め、ワールドカップの開催国であることを利用し、
それによって祖国を一つにまとめようとします。
弱小チームを勇気づけ、奮い立たせたのは
マンデラの言葉(インビクタス)です。
彼はこの詩によって27年間の獄中生活に耐えました。
イーストウッド監督は、
マンデラの長い獄中生活や、アパルトヘイトによる黒人差別の
悲惨な状態などの昔のことを描かずに、
マンデラが大統領になってからのことだけを描きました。
それが見る者の創造力をかきたて、
黒人やマンデラの苦しみを強く感じさせることになりました。
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インビクタス(Invictus)とは、
日本語では、無敵・不屈・不敗のことで、
この映画に出てきたのは、
英国の詩人ウィリアム・アーネスト・ヘンリーの詩です。
私を覆う漆黒の闇
鉄格子にひそむ奈落の闇
私は あらゆる神に感謝する
我が魂が征服されぬことを
無惨な状況においてさえ
私は ひるみも叫びもしなかった
運命に打ちのめされ 血を流しても
決して屈服しない
激しい怒りと涙の彼方に
恐ろしい死が浮かび上がる
だが 長きにわたる 脅しを受けてなお
私は何ひとつ 恐れはしない
門が いかに狭かろうと
いかなる罰に苦しめられようと
私が我が運命の支配者
私が魂の指揮官
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