風と共に去りぬ

映画の目次へ 

 

風と共に去りぬ(1939) h22.1.17 DVD

 朔的には☆は3つ半(70点)です。
3度目となりますが、何度見ても面白い映画です。
主な登場人物は、スカーレット・レッドバトラー・
メラニー・アシュリーの4人です。
私は見ながら4人の血液型が思い浮かびました。
スカーレットはB、レッドバトラーはO、
メラニーとアシュリーはAではないかと……(*^_^*)。

 血液型には個人差があり、万能ではありませんが、
それでもある特徴を持っていると私は考えています。
またメラニーとスカーレット、
レッドとアシュリーは正反対の人間です。
前者が積極的・自己主張が強いのに対して
後者は慎重で、相手の気持ちを考え自分を抑えるタイプです。

 スカーレット(ヴィヴィアン・リー)は若くて美しく、
魅力あふれる女性です。
 わがままで自己中、そして妥協を許しません。
自己顕示欲が強く、プライドが高く、
何をするかわからない意外性が、男に惹かれるのでしょう。
もちろんあの美貌が大前提ではありますが……(*^_^*)。

 舞踏会でも注目の的、誰もが彼女と踊りたがり
もててもてて仕方がない、
でもそんな人に限って自分の意のままにならぬ男を求めるものです(>_<)。
彼女の悲劇の最大のものは、
アシュリーをあきらめられなかったことに尽きます。

 レッドバトラー(クラーク・ケーブル)はハンサムで格好良い男です。
何度もスカーレットの危機を救いますが、
それが終わると何の未練もなく去っていきます。
そんな彼をスカーレットは自分では気づかずに
心の中では頼りにしています。
彼は人付き合いがうまく、誰とでもうまくやっていける人物です。
商才に長けていて、人の上に立てる人物です。

 スカーレットとレッドは結婚してしばらくはうまくいっていましたが、
スカーレットの心が今もアシュリーにあることを知り、
嫉妬して二人の関係がうまくいかなくなります。
メラニーの死によってスカーレットは
アシュリーの真心が自分にないことを知り、
レッドが自分にとって本当に大切な人と気づきますが、
その時はすでに遅く、レッドはスカーレットのもとを去っていきます。
人の気持ちは難しいものですね、
もう少し前であれば、謝れば済むという時もありましたが、
二人はそのタイミングを失しました。

 アシュリーは、スカーレットではなくメラニーを選びますが、
それは冒険より安定を選んだことになります。
彼らしい選択です(*^_^*)。
スカーレット程の美人から言い寄られば
普通の男なら心が揺らぐはずなのに
一貫してメラニーを愛し続けていきます。
その一途さが凄いです。
そこに私は彼がA型ではないかと感じました。
私はA型ですが、彼ほど強くはありません(>_<)。

 メラニーは、スカーレットの夫への気持ちを知っていても
夫を信じ迷いがありません。
それどころかスカーレットを愛し、やさしく支えています。
聖母のような善人ですが、
こんな人が果たしているのか?と思ってもみましたが、
ときかくすばらしい人です。

 アメリカの南北戦争のことは詳しくは知りませんが、
この戦争に勝利した北軍のリンカーンによる
奴隷解放は有名です。

 アメリカ南部の大地主オハラ家の長女としてスカーレットが生まれます。
美人で賢いスカーレットには大好きなアシュリーがいましたが、
アシュリーはそれを知りながら、従妹のメラニーと結婚をします。
堅実で誠実な妻を選んだわけですが、
そのことにスカーレットは納得できずに、
腹いせにメラニーの兄と結婚をします。
やがて南北戦争が始まり、
二人の夫は兵役にそしてスカーレットの夫は死にます。

 スカーレットはメラニーの家に住んでいましたが、
その街に北軍が迫り、命の危険を感じたスカーレットは
生まれ故郷のタラへ帰る決意をします。
しかしタラへの道は遠く険しく困難を極めますが
危機一髪の時にレッドに助けられ、
無事にタラに帰ることができます。
しかしタラの地は北軍に踏みにじられ、昔の面影はなく、
生きていくことする困難を極めます。

 この映画はスカーレットを通して、人間のたくましさ強さを描いています。
スカーレットはタラに帰ってきて
「家族を餓えさせないためには何でもする」との決意をしますが、
それはその後の彼女の行動の指針となります。
それによってオハラ家の人々は救われますが、
(それ以上に大きな迷惑を受けながら……(>_<))
彼女の取った行動は、
善悪は別にして、生きるための人間の究極のあり方を示しています。

 1939年に完成した長編テクニカラー作品(上映時間228分)で、
ベストセラーになったマーガレット・ミッチェル原作小説の映画化ですが、
ストーリーはもちろんすばらしいですが、
何と言ってもこの映画は
ヴィヴィアン・リーとクラーク・ケーブルの魅力に尽きます。

 この作品は1939年度アカデミー作品賞をはじめ監督、
主演女優、助演女優、脚色、色彩撮影、美術監督、
編集、サルバーグ記念、特別と10の賞を獲得しました。
 

 

上に戻る