レスラー

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レスラー  h22.7.15 DVD

 朔的には☆は3つ半(70点)でお薦めです。

 俳優・芸人・タレント・スポーツ選手等で、
人気者となり一度は頂点を見た者の中には、
かつての栄光が忘れられず、今もその世界にとどまっている人がいます。
全盛期ほどではなくても、それなりに現在も活躍している人もいますし、
惨めな老醜をさらしている人もいます。

 人気があった時に、お金をしっかりとためて老後に備えたり、
事業を起こしたり、その世界の役員となるなど、
うまく立ち回れる人もいる反面、
世渡りが下手で、そのことしかできない人間もいます。
そんな愛すべきプロレスラーがランディ(ミッキー・ローク)です。

 プロレスは年齢との戦い、年と共に筋力、運動能力が下がっていきます。
かつては栄光のチャンピオンだったランディも、
今は50代となり、どさ回りリングでその場しのぎの生活を送っています。

 そんなある日試合中に倒れたランディは、
医者からこのままプロレスを続ければ、
心臓発作によって死ぬと言われ、引退を決意します。

 今までの人生はプロレスが全てであったけど、
これから先を考えると、プロレスに代わる何かがほしいと考えます。
そこで、再婚を考えたり、娘との和解を考えますが、
なかなか思うようにいきません。
それは今までの自分に責任があり自業自得でもありました。

 それを思い知ったランディは、
その儚い夢をきれいさっぱり捨てて、
再び自分の世界へと戻っていきます。
リングの上で死ぬ覚悟で‥‥。
その覚悟が潔くて格好良い、決してハッピーエンドとは言えないが、
ランディにとっては、それがベストだったと私は思います。

 この映画は、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた感動ドラマ。
ミッキー・ロークが中年のプロレスラーを見事に演じ、
オスカーにノミネートされたことも話題となった。
 

 

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