インセプション

映画の目次へ 

 

インセプション h22.8.11 半田コロナ

 朔的には☆は3つ半(70点)でお薦めです。

 人の潜在意識は根底でつながっている。
そして夢が潜在意識の表れであるなら、
誰の夢であってもつながっている、その暗示のような映画でした。

 発想が非常にユニークで面白い。
他人の夢の中に入って行って、そのアイデアを盗むこと。
さらにそれを発展させ、夢の中でその人にある概念を植え付ける。
あたかもその人が自発的に考え至ったかのように‥‥。
 人はその概念によって行動し、
いつしかそれを植え付けた人物の思うような結果となる。

 サブリミナル効果を知っていますか?
昔アメリカでコーラとホッドドックの映像を人に気づかれないように
入れた画像をスクリーンに流したら
その日のコーラとホッドドックの売れ行きが凄かったそうです。
それは目には見えなくても、潜在意識は影響を受けているわけで
それによって、その人の行動を促したからでした。
(現在はサブリミナル効果を使った
このような商売は禁止となっています)
ちょっと映画のテーマとも似てるかな(*^_^*)?

 人間は不思議の塊で、解明できない部分が一杯あります。
特に脳とか心(潜在意識)、体の仕組みや細胞、DND、
どうしてこのような複雑なものができたのか、
そこには人智の及ばない大きなものの力を感じます。

 心は宇宙であり、無限の存在です。
心は人の意識できる顕在意識と
意識できない潜在意識でできています。

 そして顕在意識はほんの氷山の一角で、
大半の部分が潜在意識で、
それがどのようなものであるかの解明は今だにされていません。
 
 それが根底でつながっているのではないかとの説があり、
そこから強く願い続けた「願望は叶う」という
考え方にたどり着きます。

 それは潜在意識がつながっていて、その強い願いが
他の人に影響を与えて、いろいろなことが起こり、
願いが叶うのだと言われます。

 夢も不思議です。
フロイトによれば、夢は潜在意識の表れだと言われています。
どんな夢を見たらどんな願望があるのか
夢判断という本が出ているので、興味のある方は見てください。

 もし、夢を自由に見れたり、コントロールできたら、
きっとノーベル賞ものでしょう(*^_^*)。
楽しい夢だけとか、
自分の思うようなストーリーの夢が見られたら最高ですよね。
いつかそんな時代がくるのかな(*^_^*)?

 コブ(ディカプリオ)は産業スパイで、
人の夢の中に入ってアイデアを盗むことを仕事にしています。
インセプションとは、「植え付ける」という意味があり、
ディカプリオと渡辺謙の競演で話題になっています。

 夢の中の夢、その又夢‥‥。
この映画では夢の段階がいくつもあり、
今はどの段階なのかがわからなくなります(>_<)。
それがこの映画をよく分からない映画だと言わせるのでしょう。

 夢をデザインする設計士がいたり、
他人が自分の夢の中に無断で入ってくるのを
守るシステムがあったりと、たとえ人の夢の中に入れても
簡単にその人の夢をコントロールすることはできません。

 ラストシーンが話題です。
独楽が止まるそうではあるが、回ったままで画面から消えます。
独楽が回り続けるのは夢の中、止まれば現実。
そこからラストはコブが任務を終えて、子供達の元に帰ってきたのは
夢か現実のどちらか?それを独楽で表現しているわけで、
この映画らしいラストでした。

 果たしてどうなるのか?
独楽は止まるのか回り続けるのか?
大注目ですが、その判断は見る側に委ねられて終わります。

 私は独楽は画面から消えた後、しばらくして止まると思います。
ということは、コブは現実の世界に帰ってきたわけで、
そこで、子供達とハッピーエンドで終わることを期待しています。

 夢をコントロールすることのエキスパートであるコブは
夢の世界を設計し、その中に妻と一緒に行きます。
夢の中だと時間が現実よりももの凄く遅くなり、
現実の一年が50年のように‥‥。

 二人はそこで夢の世界で酔いしれ、幸せに暮らしているが、
コブは現実に戻りたいと思う。
しかし、妻は帰りたがらない。
そのためコブは妻が今の世界は
現実の世界ではないとの意識を植え付けます。

 それは成功し、二人は現実の世界に戻ることができます。
でも、妻は現実の世界に帰っても、
その概念(これは現実の世界ではないという)を変えることができず、
今の夢の中だと思い、現実の世界へも戻るために自殺をしてしまいます。
(これによって、コブは妻殺しの容疑者になります)
コブはその罪の意識で苦しみ深く潜在意識にそれが植え付けられます。
これがこの映画の重要なエピローグであり、
なぜ、ミッションを行うコブが、
妻にじゃまされるのかその謎の答えがここにある。
 

 

上に戻る