隠された日記

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隠された日記 母たち、娘たち h22.11.6 名演小劇場

 朔的には☆は3つ(60点)です。

 主演のカトリーヌ・ドヌーブは1943年生まれで67才です。
私は長い間一番好きな外国の女優はと聞かれると、
メグライアンだと答えて来ましたが、
それ以前はカトリーヌ・ドヌーブでした。

 一番印象に残っているのは「昼顔」です。
あの時彼女は二十代で、一番輝いていた時でした。
金髪で色白の透き通るような美人、そしてスレンダーな体
あの頃と比べると彼女は確かに年を取りました。
体型が大きく変わり、肉の付いた上体を支えるために
足がたくましくなっていました。
でも、やはり美人でその当時の面影があります。
演技は堂々としたもので貫禄十分、
長い間女優として頑張り、演技力ということからすれば、
良き年を重ねてきたのでしょう。

 ただ映画はそれほどでもありませんでした(^_^;)。
私の隣の男の人が軽いいびきをかいて熟睡していました(^_^;)。

 フランス映画はどうしてああも暗いのでしょうか?
そして、独特の雰囲気と間があります。
のんびりしているといえば格好はいいのですが、単調で眠りを誘います。
もともとフランス語自体が眠けを誘うのに……。
さらに画面の色調に鮮やかさがなく、
くすんでざらざらとした画質になっています。
もちろんそれが映画として良い雰囲気を作っていることもありますが、
私には合いません(^_^;)。

 遠い昔に死んだ父親が、家出したと思われていた母親を
殺していたというショッキングな内容のミステリー映画ですが、
それがメインの映画ではありません。
母と娘、そしてその娘と3代に渡る、女性達の社会との戦いです。

 女性の自立と仕事と家庭の両立の難しさを描いた作品です。
祖母の時代は女性は家にいるもので、
女が外で働くことが否定されていました。
母の時代は家庭との両立を条件に働くことが許されていた時代でした。
そして娘の時代は、家庭のことを考えず働き、自立ができる時代です。

 カナダで一人暮らしをしているオドレイが
久しぶりに両親の住むフランスの実家へ帰ってきます。
娘は自立し仕事に燃えていましたが、
結婚できない男との間に子供を宿し、
それをどうしようかと悩んでいました。
そのことを相談するために帰ってきたのに、
相変わらず冷たい母親のマルティーヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)。
オドレイは落ち着いて一人で考えるために、
今は空き家となっている祖父の家を改装して
しばらく1人で過ごすことにします。
そこで偶然、台所の引き出しに隠されていた祖母の日記を見つけます。
そこに書かれていたことは、
今まで言われてきたこととは全く逆の、祖母の人物像でした。
祖母のルイーズは仕事がしたいために、祖夫のお金を盗み、
子供をおいて家出したといわれていました。
しかし、それは祖母を殺した祖父の作り上げた話でした。
 

 

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