プリンセストヨトミ

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プリンセス トヨトミ  h23.5.28 半田コロナ

 朔的には☆は3つ(60点)です。
とにかく発想がユニーク。
小説家はどうしてこのような奇想天外な
発想ができるのでしょうか(*^_^*)?

 長年知られずにいた「大阪国」という
とてつもなく大きな秘密を、
会計検査院の調査官があばいていくという話の展開と
意外性が面白かったです。

 会計検査院の仕事ぶりを、初めて見ました。
悪いことをしていなくても、誰でも監査は嫌なもので、
会計検査院の監査に対する法人の対応が、
まさにその通りという感じを受けたのが面白かったです。

 万城目学(まきめ まなぶ)の同名小説を、
堤真一、綾瀬はるか、中井貴一ら豪華キャストで映画化したものです。


 大阪夏の陣で、秀頼と淀君を始め、豊臣家に縁のものは
ことごとく殺害されて、ここに豊臣家は滅びたとされていましたが、
しかし、秀頼の嫡男国松は密かに城外に逃れ
大阪で生き続けていました。
(実際に国松生存説もあります)

 この物語の仮説の根拠の一つに、
大阪人の気質が豊臣家に合っているという考え方があります。

 大阪の人は豊臣に対し、寛大で贔屓にしている。
それはおおらかで派手好きな秀吉が、
大阪人の好みに合っているからであり、
その逆である、質素倹約家の家康を嫌っています。

 豊臣家の末裔である国松の子孫を守るために、
大阪が密かに団結し、大阪国を作っていたという発想……。
大阪国の独立は、明治政府によって密かに認められていました。
それは明治政府が財政難であり、
豊臣の財宝(黄金)が、必要であったためでした。

 歴史小説の面白さは歴史的な事実は曲げないで、
ユニークな仮定や仮説を立てて
物語を展開していく所にあります。

 戦国時代から安土桃山(豊臣家の滅亡)までは
日本の歴史上最もエキサイティングな時代で
謎とロマンにあふれています。
 

 

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