はやぶさ

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はやぶさ h23.10.5 半田コロナ

10月5日(水)に半田コロナで「はやぶさ」を見ました。
朔的には☆は3つ半(70点)でお薦めです。

 日本人の優秀さを再確認すると共に、
勇気づけられ、元気をもらいました(*^_^*)。
日本もまだまだ大丈夫、
そんな気持ちになって帰ることができました。

 東日本の大震災、最近の超円高、長引くデフレと不況等、
もう日本はだめになってしまったのではないかと
不安でしたが、それが多少とも払拭でき、
日本人としての誇りを取り戻すことができました。

 2003年に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」、
その目的は太陽系誕生の秘密を探るために、小惑星(イトカワ)に
着陸し石を採取して地球に持ち帰ることでした。
 
 映画の中で宇宙科学研究所の予算のことがでてきて、
文科省の官僚が形のないものに予算をつけることは
難しいと言っていました。

 確かにそうかもしれませんが、見えないものでも、
リスクがあっても可能性のあるものには
先行投資をすることが、大事であると今では確信しています。
そこから新しい時代を切り開いていく技術が生まれて来るもので
その点、アメリカは凄いですね、腐っても鯛です(*^_^*)。

 もっとも一時は消えかかった予算も、
このはやぶさの成功で、復活したそうですから、
なんとも現金なことでなさけないです(;>_<;)。

 糸川英夫博士は、我々の世代にはロケット博士として有名で、
開発費用のない当時の日本で、
世界に通用するロケット開発をしました。
その糸川博士の名前を取ったのが、
はやぶさの目的地である小惑星「イトカワ」です。
このことからも、先人の努力と成果が
この計画の成功の礎であったことがわかります。

 どんなに万全の準備をしても、完璧とはいきません。
どうしても起こりうるトラブルや故障に対して、
どう乗り越えていくかが問題で、
乗り越える知恵が出せるかによって、
成功か失敗かの分かれ道になります。
そのことを改めてこの映画で知りました。

 トラブルを冷静に受け止め、分析して、
そこから脱出する方法をとことん考え、それを実行する。
そして決してあきらめないこと……。

 トップはリスクを恐れないで
少しでも高い可能性の方に賭けて決断をするわけですが、
そのつらさは尋常ではありません。
失敗の時の責任はひとえに自分にかかってくるわけですし、
それを恐れていては大事は成し遂げられません。

 優秀な専門家集団を組織し、
それをまとめる信頼される上司が
あったればこそ、はやぶさの成功がありました。

 はやぶさの快挙はニュースで報じられたので、
結末が分かっているだけに、
それに肉付けをし、魅力的な映画にすることは難しいことです。
また題材が宇宙の話なので、
むつかしい科学用語ばかりで説明しては
観客を退屈させてしまいます。
そうかといって、あの科学そのもののような計画を
簡単に説明できるものでもありません。

 それをどう感動的な人間ドラマにするかは
脚本家や監督の腕の見せ所です。

 科学者になりたいという夢をもった女性
(竹内結子)を主人公にして、
彼女との関わりの中で
宇宙研の「はやぶさ」計画を描いていきます。
科学的な、味気ない事象が、
彼女の人生と重なっていくことによって
より感動的になっていきます。
 

 

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