ヒューゴの不思議な発明

映画の目次へ 

 

ヒューゴの不思議な発明 h24.3.4 半田コロナ

朔的には☆は3つ半(70点)で、お勧めです(*^_^*)。

 映画好きな人には必見で、
世界初の映画監督と言われる、メリエスを扱った作品です。

 ジョルジュ・メリエス(1861年〜1938年)は、
フランス人の映画製作者で、
映画の創世記に様々な技術を開発し、
<世界初の職業映画監督>と言われています。

 彼はマジシャンであり劇場経営者でしたが、
1895年フランスのリュミエール兄弟の映画
(機関車が駅を通過するだけの映画)を見て、
映画製作に乗り出しました。
彼の最も有名な作品は、「月世界旅行」です。

 この映画によって、
映画創世記の映画がどのように作られていたか
その舞台裏を見ることができます。

 ミュリエール兄弟の映画で、
スクリーンを機関車が走ってきて通りすぎる時
一斉に観客がのけぞるシーンが面白いです。

 美術館に勤めるヒューゴの父は
壊れた機械人形を家に持ち帰り、息子と一緒に修理をします。
しかし、機械人形の修理が終わる前に、
ある日突然に、美術館が火事になり死んでしまいます。

 孤児になったヒューゴは、
パリ駅の時計台の修理工をしている叔父に引き取られ
時計番をしながら、駅にこっそりと住んで、
父との絆である機械人形の修理を続けていました。

 ヒューゴはパリ駅の中にある
おもちゃ屋から機械人形に必要な部品を盗んでいました。
ある日、部品を盗もうとしている所を、
店主に見つかり、大事な設計図が書かれている手帳を没収されます。

 その手帳を何としても取り戻したいヒューゴは
孫娘のイザベルに近づき、協力を依頼します。
そのイザベルは、機械人形を動かすための
ハート型の鍵を持っていました。

 店主の老人と和解したヒューゴは、機械人形の修理を終え、
ハート型の鍵を入れて、機械人形を動かすと、
映画「月世界旅行」の絵と、メリエスのサインを描きました。

 実はおもちゃ屋の老人は、メリエスでした。
メリエスは映画製作に燃え、名作を次々に作りますが、
第2次世界大戦が始まり、映画が忘れらたために、
失意の中で映画作りをやめて、それ以来映画の話題は一切封印し、
世捨て人の如き暮らしをしていました。

 機械人形に込められた秘密
それを必死で探すヒューゴ、
そこには父とのつながりを見つけたい、
そんな気持ちがあったのでしょう。

 ただ、残念であったのは、
それがメリエスの過去の挫折、
映画を途中で諦めたことへの後悔であったことです。
私は正直言ってこのことがそれほど大きな挫折とは思えません(^^;)。

 この映画のテーマは、
メリエスを挫折から立ち直らせ、名誉回復をさせること、
すなわちメルエスの再評価ですから、映画賛美の物語と言えます。
 

 

上に戻る