いちご白書 h24.2.4 ミリオン座
朔的には☆は3つ(60点)です。
「いちご白書をもう一度」という名曲があります。
作詞作曲は荒井由美、歌唱はバンバンです。
♪いつか君と行った映画がまた来る
授業を抜け出して二人で出かけた
悲しい場面では涙ぐんでた
素直な横顔が今も恋しい
…………。
私はこの歌が大好きですが、
この曲のタイトルになった映画(いちご白書)を
見たことがなかったので、
機会があれば見たいと思っていました。
幸いミリオン座でリバイバル上映されると、
予告編で知ったので、見てみようと思いました。
この映画は学生運動を描いた作品という
程度の知識しかなかったので、
映画の中の過激な部分には、
ちょっとショックを受けました。
1970年当時の学生運動家達の、
バイブルのような映画だと言われていましたが、
納得です(*^_^*)。
1970年の作品ですから、
私が20歳で大学2年生の時になります。
アメリカとほとんどリアルタイムで
日本の大学でも大学紛争が起こっていました。
私の行っていた大学でも
大学紛争があり、討論会と称してよく休講になりました。
ストに参加することがトレンドであり、
反社会、反国家が格好良いことと思われていた時代でした。
その逆でストに参加しないノンポリ学生は、
問題意識のない、柔いやつだと思われていました。
今でも私はそうですが、思想的には中庸を好み、
温厚で人との争いをさけ、できるだけ妥協をして
うまくやっていくタイプです。
だからストには一度も参加したことはありません。
若い時は、特に人の目を気にするタイプだったので、
ストに参加しないことに、後ろめたい気持ちもありました。
しかし資本主義を否定しながら、
卒業をすれば、大企業に入り
出世を目指していくという考え方
(団塊の世代の学生運動家のほとんどがそうでした。)
が許せませんでした。
ある時(就職)を境にして、
今までの思想信条をガラリと変えるのは男らしくなく、
それなら最初から資本主義を否定しない方向で
行くべきというのが私の考え方でした。
「いちご白書をもう一度」の中の歌詞に
♪就職が決まって髪を切ってきた時
もう若くないさと、君にいいわけしたね。
とありますが、このことですね(*^_^*)。
あの頃は「全学連」が流行語となり、
時代を動かすキーワードでした。
社会の不正、不公平、不正義には学生がストをして
抗議をする、それが当たり前の世界でした。
(結局ストでは変えることができないと分かり
挫折をしますが)
でも、今の学生は何があっても全くの沈黙のまま、
これはこれでまた困ったものです(;>_<;)。
この映画の題名「The Strawberry Statement」
(邦題、いちご白書)は、
大学の学長が『「学生の言っていることは
「いちごが好きか嫌いか」程度の、
どうでもいいことである』と言ったことからだそうです。
1970年のアメリカ、
サイモンの行っているコロンビア大学は
ストライキの真っ最中でした。
学校が所有し貧しい子供達が使っていた公園に、
予備将校訓練隊のビルを建設する計画が
持ち上がったことがことの始まりでした。
これをきっかけに、大学当局の姿勢、
社会不安、政治情勢などが合わさって複雑化し
大学を学生が占拠するという事態に発展をして行きました。
サイモンはヨット部員で、ストには無関心でしたが、
友人に誘われて何となく参加した時に、
女性活動家のリンダと出会って、
一目惚れし、彼女と共にストに参加をするようになります。
大学を学生が占拠すれば、
そこに多数の若い男女が出入りすることになるので、
そこには恋が生まれるのは自然のことです。
大学紛争という時代背景の中での
サイモンとリンダの恋の物語です。
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