ものすごくうるさくて

映画の目次へ 

 

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い h24.3.11 半田コロナ

朔的には☆は3つ(65点)です。

 トムハンクス、久しぶりに見ましたが、
相変わらず存在感ありますね。
それから、サンドラ・ブロックが綺麗で素敵に見えました。
「スピード」の時から感じていたのですが、
ちょっと癖のある顔立ち(クリアー過ぎる)で、
私的にはあまり好きではなかったのですが、
今回は顔全体に丸みがでて、髪型のせいもあるのでしょうが、
とても綺麗に見えました(*^_^*)。

 9.11はアメリカ人にとって特別なことだと
改めて知らせてくれました。
9.11で父を亡くした少年が、
どこでも誰にでも、無条件に
大きな同情を得ていたことからわかります。
それは日本の3.11のようなものなのでしょう。

 2001年9月11日の同時多発テロ、
世界貿易センターのツインタワービルに
航空機が突っ込んだテロの犠牲者は、2973人にのぼります。

 あの事件をテレビで見た時、
高層ビルに航空機が突っ込んでいく映像は、
映画のシーンのようで、
まさに「事実は小説より奇なり」でした。

 この同時多発テロの悲劇によって、
多くの人の人生が変わり、多くの物語が生まれました。

 でも、この事件を乗り越えて、成長をして行った人もあります。

 オスカーは、アスペルガー症候群(知的障害がない自閉症)で、
同級生から「ビビり」と言われるように、
万事について臆病な少年でした。
 
 父(トムハンクス)は、息子が傷害を乗り越え、
強く、たくましく、そして好奇心の旺盛な人間に
育ってくれることを願っていました。

 オスカーは、愛情を一杯注いでくれ、
探検(ニューヨークにかつてあった第6区を探すこと)など、
いろいろなことを一緒にしてくれる、
父が大好きでした。

 宝石商営む父は、9.11にツインタワーに
偶然仕事で行っていて死にます。
救助を待つ間、家に何度も電話し、
オスカーのために、留守電にメッセージを残します。
この留守電のメッセージが、映画のテーマの一つとなっています。

 父が死んで一年後のこと。
まだ父が死んだことを認めることができず、
立ち直っていないオスカーは
偶然、父の部屋のクローゼットから、
封筒に入った鍵をみつけます。

 その封筒の表には、<ブラック>と一言だけ書かれていました。
オスカーはそれは人の名前だと考え、
電話帳からニューヨーク中のブラックという人を書き出し、
地図を作って、訪ねて回ります。

 その鍵で開けることのできるものを見つければ
そこは父の最後の言葉とか父との絆を
見つけることができるのではないかと思っていました。

 息子にとって危険な冒険を黙って見つめる
母親(サンドラ・ブロック)、
彼女はそれを成し遂げることによって息子が
成長することを信じて、見守っています。
そして、彼女の愛が最後にはオスカーの心を癒し救います

 9.11の同時多発テロを直接扱うのではなく、
間接的に扱うことによって、
より深い悲しみ、苦しみ、つらさが描けたと思います。

 少年も良かったですが、
一番良かったのは、少年の祖父(マックス・フォン・シドー)の
無言の演技です。
 

 

上に戻る