悪の教典

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悪の教典 h24.11.12 半田コロナ

 朔的には☆は3つ(60点)です。
 
 私はこのように意味なく人を殺しまくる映画は嫌いです。
なぜ彼は無差別に人を殺したのか?
それは彼がサイコキラーだから……。
でもどうして彼はサイコキラーとなったのか?
それを深く追求してほしかったです。

 映画の断片から子供時代に芽生え、
大学生時代のアメリカで育まれたことが分かりますが、
それにしても詰めが甘いと思いました。

 貴志祐介の同名ベストセラー小説が原作で、
あの分厚い本の中には、
きっとその謎が解明されているのだと想像しています。

 蓮実(伊藤英明)は、生徒から人気のある高校教師です。
学校では良き教師の仮面をかぶっていますが、
実は他人への共感能力をまったく持ち合わせていない
生まれながらのサイコパス(反社会性人格障害)でした。

 この映画で一番わからないのは、
なぜ蓮実が学校で無差別殺人をしたか?の目的です。

 意味なく人を殺すこと、
それも残虐な方法で殺すことが、
サイコパスであるといってしまえばそれまでですが……。
蓮実はこの学校で何をしたかったのでしょうか?
もし学校を支配したいのだとしたら、
無差別殺人をしてしまったら
元も子もなくなってしまうと思うのですが……。

 どんな無差別殺人でも目的があると思います。
例えば社会が憎いとか、何々の復讐のためとか、
でもこの映画のようにただ殺すことが目的となってくると、
理解ができません。それがサイコパスなのでしょうか(*^_^*)?

 ネットによると、
 精神病質(サイコパシー)は、
反社会的人格の一種を意味する心理学用語であり、
主に異常心理学や生物学的精神医学などの分野で使わている。
その精神病質者を英語でサイコパス(Psychopath)と呼び、
「サイコパス」が通称になっている。

 サイコパスの特徴は極端な冷酷さ、未慈悲、エゴイズム、
感情の欠如、結果至上主義が主な特徴で、
良心や他人に対する思いやりに全く欠けており、
罪悪感も後悔の念もなく、社会の規範を犯し、
人の期待を裏切り、自分勝手に欲しいものを取り、
好きなように振る舞うそうです。

 その大部分は殺人を犯す凶悪犯ではなく、
身近にひそむ異常人格者である。
北米には少なくとも200万人、
ニューヨークだけでも10万人のサイコパスがいると、
犯罪心理学者ロバート・D・ヘアは統計的に見積っています。

また、サイコキラーは、
サイコパスなどのため猟奇殺人もしくは
快楽殺人を繰り返す殺人犯のことです。

 この映画の高校では携帯でのカンニングの話が出ていました。
現実の高校ではもう10年近く前から、
考査での携帯持ち込みは禁止になっています。
間違いとか、勘違いで持っていてもカンニングとなります。

 映画では机の下で考査中に
携帯をブラインドタッチでやっていたらわからない。
だから、校内に妨害電波を出すなってすごい話になっていました。
その後のテスト監督シーンで、蓮実が文庫本を読んで
考査監督をしているシーンがありました。
でも、「それはないでしょ」と思わず突っ込んでしまいました(^_^;)。

 30年来そんなことはできません。
それ以前は監督中に採点までしている先生がいましたが、
今は監督に集中しています。

 カンニングは前に立って見ていれば分かります。
でも肝心なのは、いかにカンニングをさせないかです。
そのためには、教室の後ろに立っているのが一番です。
生徒は後ろを向くことはできませんからね(*^_^*)。

 元も子もないの漢字をネットで調べたら、
ついでに語源が分かり、なるほどと納得しました(*^_^*)。

 元とは、「元金」のことを指して、子とは「利子」を指します。
“利子=利益になるはずだったものが、失敗して元手まで失ってしまう”
というところからきています
 

 

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