桐島、部活やめるってよ

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桐島、部活やめるってよ h25.3.15 
阿久比ユナイテッドシネマ

 朔的には☆3つ半(70点)でした。

 この作品は、本年度日本アカデミー賞の
優秀作品賞と監督賞(吉田大八)に輝きました。
見そびれましたが、受賞作品を特別上映していた映画館があったので
どのような映画かを確かめるために見てきました(*^_^*)。

 主人公は映画の題名にもなっている桐島、
彼はバレー部のキャプテンで成績優秀なイケメン
そのため誰もがあこがれる学園のスターでした。
その桐島が、ある日突然「部活をやめる」という噂と共に、
姿を消したことから学園が騒然とします。

 親友、恋人、学友と桐島を取り巻く校内の男女の
複雑で微妙なつながりを描いています。

 今までにない新鮮な切り口で画面に引き込まれました。
主人公の桐島は頻繁に名前が出てきますが、
最後まで姿を見せません。
いつでるかいつでるかと期待をして見ていましたが、
ついに現れず、良い意味で期待を裏切ってくれました。

 今時の高校生の実態とか、クラスの雰囲気とか、
校内の雰囲気をわりと忠実に描いていて、
いつもの学園ものに感じていた違和感がありませんでした。
 
 この映画の真の主人公は、桐島の親友でも、恋人でもなく
映画部の部長である前田という所にも新鮮な驚きがありました。
彼は桐島という高校生の持つ華やかさから一番遠い存在であり、
第三者的に冷静に見ることができる立場でした。
映画は彼の第三者的視点で、かつ俯瞰した状態で描いていました。

 クラスの中の雑多な生徒群、
飛んでいる生徒もあればお宅な生徒もいる。
でも、それぞれに思いがあり、
それぞれの生き方があります。
弱そうに見えて強い生徒、
その逆もあり、それがうまく表現されていました。

 教師というやっかいな存在が入ってこなかったために、
より高校生らしさがでて、それが大成功だったと思います。
学園生活は生徒が主役で教師はわき役です。

 生徒に一番の関心事は、クラス内の友達関係、
他の生徒から自分はどう見られているのか?です。
それがすべての評価基準で、彼らは集団からバカにされたり、
無視されることを恐れています。
 

 

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