ソウルガールズ

映画の目次へ 

 


 h26.2/18(土)に名古屋の名演小劇場で見ました。
朔的には☆は3つ(65点)です。

 オーストラリアの先住民アポリジニは、差別され続け
1968年当時でも、白豪主義のもと、
居留地に集められ、人権が認められず、虐げられていました。
その居留地で生まれ育った3姉妹と従兄弟の4人は、
歌で世に出るために、オーディションを重ね、腕を磨いていました。
しかし出る大会、出る大会での評価は明らかな差別を受け、
悔しさと落胆で落ち込んでいましたが、
ミュージシャンのデイブと出会うことで、転機を迎えます。

 デイブは彼女らにカントリーソングから、
ソウルミュージックへの転向を勧め、
きびしいレッスンをしながら、デビューのチャンスを待っていました。

 そこへベトナムへの慰問メンバーの募集という
チャンスが訪れ、それを見事につかみ、
ここに女性ソウルグループ「サファイア」が誕生します。

 カントリーソングとソウルは、共に「喪失」をテーマにしていますが、
ソウルはそれに負けずに生きていこうという
エネルギーをメッセージとして伝えています。
その精神を持った彼女達のソウルによって、
ベトナム戦争中の兵士達は慰められ、励まされて
ステージのたびにスターになっていきます。
そんなスターとなっていく過程での仲間内での喧嘩、
確執、嫉妬と4人の女性の生き様が表現されています。

 彼女らの歌声はリズム感と抜群の歌唱力があり、
迫力があって、人を魅了します。
それは黒人の持って生まれたリズム感と、沸き上がる魂の叫びです。

 この映画で何よりも驚いたのは、
1968年にオーストラリアで、そんな差別があったことを知ったことです。
1968年といえば、私は18歳で、大学紛争はあったけど、
ノンポリだった私は、平和な日本にどっぷりと浸かっていました。

 また、1968年は、アメリカでは、キング牧師が暗殺された年です。
彼はアフリカ系黒人の公民権運動に力を尽くし、
それによって、1964年7月2日に公民権法が制定され、
ここにアメリカの人種差別が終わりを告げることになりました。
これらのこともその当時の私は知らない、
本当にノー天気は男で、そのことを思うと恥ずかしい限りです(*^_^*)。
 

 

上に戻る