闇金ウシジマクンU

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 朔的には☆は3つ(60点)でした。

 主演の山田孝之が堂々とし、自信にあふれている姿が印象的でした。
合法的でない[闇金]であるとしても、自分のしていることに自信と
自負があるのでしょう。

 闇金のプロとして、借りた金は期限内に、
利息をつけて絶対に返却させる。
このルールを守らせるために、恐喝、暴力など
あらゆる手を使って取り立てます。

 10日で5割の利息、5万の融資に始めから利息2.5万引いて
残りの2.5万を渡します。
それでも借りる人がいるのは、
その人にとって最後の手段だからなのでしょう。

 マスコミを中心に、今は借りる側の人権に重きを置き、
利息が法外である、取立て方がひどいという同情論が強くありますが、
借りる側にも問題はないのか?と問うているのがこの映画です。

 この映画は、借りた側の責任を追求しています。
彼らがお金を借りた理由を考えると、同情はできず、
また、そこまで堕ちたのには、堕ちる理由がありました。

 この状況を変えるには、「自分の頭で考えて、なんとかせよ。」
というのが、ウシジマクンの考えの根底にあり、
あくまでも自己責任であると考えています。

 5円を大事にしていた人が、自分の快楽のために浪費して
墜ちていく中で、だんだんとお金に麻痺をしていきます。

 ホストに嵌る女達は、自分の淋しさを紛らすために、
ホストに貢ぎ、金が足りなくなり闇金を頼ります。
そしておきまりの形で堕ちていきますが、それは自業自得です。

 人間に 堕ちる快感 桜桃忌

 これは私の句で、
太宰治の「斜陽」という小説がヒントです。
なお、太宰の忌日(6月13日で夏の季語)を桜桃忌といいます。

 「人の不幸は蜜の味」と言います。
人は人と比較し、人の不幸によって
自分の幸せを感じるものです。

 戦後は全員貧乏だったから、
自分の貧乏を悲観することはなかったけど、
今のように豊かになると、
人と比較をして自分の不幸を強く感じます。

 そんな気持ちも少しあって、
この映画を見たのかもしれません(^_^)。

 映画の最後にありましたが、闇金は犯罪です。
この感想は、あくまでも映画(フィクション)の感想で
闇金を擁護するものではありません。
 

 

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