ビリギャル

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  ビリギャルをレンタルで見ました。
朔的には☆3つ半(70点)でお勧めです。

 テレビを見ていてお笑い芸人の間ですごい評判だと聞いて
興味が湧き、ぜひ見たいと思い借りてきました。
 映画が上映されていた時は、
ビリギャルのスチール写真(金髪で制服を着たギャル)
のイメージから、ガチガチの青春ドラマで、
安っぽくて、お涙ちょうだい的なストーリーを連想していて、
見たいとは思いませんでした。

 今回CDで見て、感動で涙が溢れ
止まりませんでした。
 サクセスストーリーはいいですね、
最後は必ず報われるとわかっているので、
見る者を幸せな気分にさせてくれます。

 この映画は偏差値30で、クラスのビリである、
落ちこぼれのギャル(つまりビリギャル)が
学習塾の坪田先生との出会いによって、
慶応大学に現役入学するまでの挫折と栄光の物語です。

 まず実話であるということが良いですね、
猛烈な勉強風景(ちょっと漫画チックな)も
絵空事には見えず真実味があります。

 それから、ビリギャルだけに焦点を当てず、
坪田先生の人となりとか、
友情とか家庭の問題を多面的に描いたのが
さらに感動を呼んだのだと思います。

 特に、家庭の問題(主に父親のあり方)は
彼女の受験とその成功によって、
糸が解れるように解決し、ハッピーエンドで終わっています。
これは、母親の存在が大きく、
彼女の子供に対する考え方は、
ユニークで特出すべきものがあります。

 ビリギャルが慶大に現役合格するという
奇跡がなぜ起こったのか?
そこには、彼女の血のにじむような
努力があったことはもちろんですが、
だからといって、超人的な奇跡、
実現不可能な奇跡だったかというと、
私はそれほどであったとは思いません。
その理由は以下の通りです。

 彼女は、名古屋の有名私立女子校に通っています。
映画では学校名は明らかにされていませんが、
ネットによると、中高一貫の私立は、
金城、椙山、淑徳の3校あり、
淑徳高校ではないかとのことでした。

 そこに中学受験で合格して入学しています。
入学後、友達と遊びほうけて、ビリとなりましたが、
その高校の中でのビリだったわけですから、
底辺校でのビリとはわけが違います。

 彼女が大学を目指したのは、問題ばかり起し
エスカレーター式に大学(推薦してもらえない)
に行けないからで、
それなら、他の大学を受験したらという
母親からの勧めがあったからです。

 ただ今の学力ではどこの大学も無理なので、
学力アップのため、
学習塾に連れて行かれて坪田先生と出会いました。
これが彼女の運命を変えました。

 この坪田先生の存在はとても大きく、
彼の指導方針は、
その生徒にあった学習法を考え、
ほめること、励ますこと、その子の身になって
考えていくことが基本でした。
「落ちこぼれはいない、もしいるとしたら、教える側に問題がある」
という坪田先生の考え方は、
正論ですが、なかなか言えないことです。

 学習塾に来た当時の彼女の学力は、小学校4年生程度でした。
それをユニークな方法で指導していきました。
目標を高く持たせることもその一つで、
常識では考えられない慶応というとんでもない高い目標を
かかげたのは、もし目標を下げたら、易きに流れてしまうから
という彼の信念からです。

 そしてやはり彼女の努力、
学習塾に高校2年からは週3回のコースで、
さらに3年生からは週6回のコースへと変更して勉強したこと、
受験科目の少ない慶応を選び、その科目を徹底的に
勉強する、的を絞った勉強が効を奏したのだと思います。
 

 

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