海街diary
<ネットより抜粋>
吉田秋生のコミックを実写化したドラマ。
鎌倉に暮らす3姉妹と
父親がほかの女性ともうけた異母妹が共同生活を送る中、
さまざまな出来事を経て家族の絆を深めていく姿を追う。
鎌倉で暮らす、幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)。
そんな彼女たちのもとに、
15年前に姿を消した父親が亡くなったという知らせが届く。
葬儀が執り行われる山形へと向かった三人は、
そこで父とほかの女性の間に生まれた異母妹すず(広瀬すず)と対面する。
身寄りがいなくなった今後の生活を前にしながらも
、気丈かつ毅然と振る舞おうとするすず。
その姿を見た幸は、彼女に鎌倉で自分たちと一緒に暮らさないかと持ち掛ける。
こうして鎌倉での生活がスタートするが……。
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h28.5.24 テレビ放映されたものを見ました。
日本アカデミー賞で最優秀作品賞を始め4冠に耀いたもので、
その時から、ぜひ見たいと思っていた作品です。
やはり、賞をとるだけの価値ある作品だったと確認をしました。
朔的には☆は3つ半(75点)でお勧めです。
人の心の美しい所を、美しいままに、
素直に描いていて、とても清々しい気持ちになりました。
腹違いの妹(すず)の面倒見る、
3人の姉妹、それぞれに個性があり魅力的です。
同じ姉妹なのに、どうしてこんなに性格、生き方、
価値観が違うのか?
それが個性であり面白い所です。
しっかりもので母親代わりの看護師の長女幸、
父親と同じ過ちを犯す所を、
家族のためになんとか踏みとどまります。
奔放で自由自在、わがままな銀行員の次女佳乃、
はっきりと自己主張をし、自分の思うままに行動をします。
だめ男に入れ込む所がありますが、
実際は見かけよりも芯はしっかりとしています。
独特の雰囲気をもち、個性的で、
柔軟な考え方の、スポーツ店に勤める三女千佳。
そして、腹違いの中学生すず。
両親の愛情を一杯受けて幸せだったのに、
母が死に再婚の父について山形へ行きます。
そこでの継母との生活は、どれほどつらいものであったか?
それは想像するしかないのですが、
しっかりとした大人びた態度、
きりりとした目の強さにそれが伺えます。
でも、すずのようにこんなに素直で明るい子が、
それもつらい過酷な目に遭いながら、
どうして育ったのか?
つくづく子育ての不思議さを感じます。
自分に置き換えて、もしすずが自分の娘だったら
どんなに良いだろうと思ったものです。
彼女の育った状況からすれば、
屈折した性格となっても不思議はなにのに、
これほど素直に育ったのは、
この映画では顔を見せなかった
両親の優しさがそうさせたのでしょう。
葬儀が終わり、山形から電車で帰るホームで、
長女の幸から、一緒に鎌倉で暮らさないか?と誘われ、
少し考えておいてと言われたのに、
その場ですぐに<行く>と答えました。
その間髪入れぬ返事から、
すずの今の生活が垣間見えました。
どこにも居場所のない苦しい状況の今が…。
まだよく知らない環境、
それも言わば敵同士(父親を奪った女の子供)の
腹違いの姉妹と暮らす、
ひょとすると今よりももっと状況は悪くなるかもしれないのに、
それでも、即答するのですから……。
「私はここにいていいのかな?」という気持ちでいるすずの不安、
それをさも当然のように受け入れ、あたたかく、
迎え入れてくれた姉妹。
その暖かさに、感動です。
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