◆ドーサンの一大事!?◆

2005.3.19,20

 

 コルツ訪問の数日前、お嬢さんから電話を頂いた。ドーサンを今日、去勢しましたとのことだった。近所には獣医さんが居らず、機会を見ていたところ、社長の知人で淡路島の人が、「馬を去勢するので神戸から獣医を呼ぶが、一緒にどうか」と打診して来られたとかで、馬運車にドーサンを積んで、淡路島に向かったとのことだった。

 去勢については、ああ、時期が来たんだな、と。麻酔をして貰って、痛くなければそれでいいな、と思った。本来ならば、こんなにさらっと去勢に対する気持ちは出てこなかったかも知れない。実は、私には北海道に、一口引退馬主をしている馬が居る。その子が種牡馬を引退して、去勢すると聞いたとき、凄くショックを受けたのだ。もう種牡馬には戻れないことと、せん馬に対する偏見もあったと思う。けれど、種牡馬にならないなら、出来るだけ早く手術をしておかなければ、年を取ってからの手術は命にかかわるくらい危険なこと、牝馬のいる牧場では牡馬は預託しにくいこと、北海道のその子は気が強くて、柵を蹴るなど去勢しなければ怪我もして危険なことなど、いろいろなことを知り、去勢も重要なことなのだと、勉強させて頂いた。ましてやドーサンは人を騎乗させる仕事をしており、万が一暴れて人を落馬させることがあっては、乗馬させた者への責任も出てくるだろう。

 ドーサンはどうやら無事に手術を終え、コルツに戻ってきていた。

 

 それで、「こんにちは、ドー、来たよ!」と寄っていくと、鼻づらでこっちをドン!とついてくる。寄ったらドン!と押し返す。そして胸に「がぶ。」オマエ、本当に取ったのか!何も変わってないぞ!大人しくなったんと違うのかぁ!たくもう。でも、去勢のついでに予防接種などのデイリーケア、歯の矯正もして頂いて、尖った歯を削ってもらい、ご飯をこぼす量が少なくなった。ただ、まだ去勢の傷が完全に塞がっておらず、お嬢さんが何度もイソジンで消毒して下さっていた。ドーサンは沁みるだろうに、頑張って身動き一つせず我慢していた。偉い。抗生物質もまだ打っている。放牧も当分お預けで、Tさんが、「折角動くようになったのに、また元の木阿弥では」と残念がっていらしたそうだ。普通は半月で通常通り走らせるのだけど、ドーサンは用心して、もう少しゆっくりさせて下さるそうだ。有難い。

今回も馬房掃除を心ゆくまでした。隣の馬が壁をかじるので、ちょっとドーサンにもイライラがきてた模様。

日曜(2日目)はお客さんが来て、早速馬房に。3つ並びのドーサンの馬房、まずは左端のポニーに子供たちが「かわいい〜!」そして次のドーサンの馬房に行ったとき、カイバ桶からおもむろに顔をあげて「ブフフン!」飛び散るカイバに飛びのくお客。かくしてお客さんはポニーと次の馬房へ、ドーサンの前はガラ〜ン・・・。他の馬との2ショットを撮ってあげたり、気分は厩務員さんながらちょっぴりショボ〜ン。

にんじんも皆さんにあげて頂いたんですが、厩舎のちょうど真ん中に芦毛の綺麗な馬がいて、みなさんの足も、写真撮影などでそこで止まりがち。出来れば他の馬たちににんじんをあげ終わってから、撮影とかして欲しかったな。というのも、手ににんじんを持ったままなので、これから貰う子ももう貰った子も、一斉に「くれくれ〜!」と前がきして欲しがっているので、そりゃもう罪、ってもんだと思うんですが・・・。

早くよくなって、頑張れドーサン。見てる人は見ててくれるからね。


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