みあぐる <動・中三>[意]見上げる。命令形は「みあぎい」となるので、大分独特の変形下二段活用「中三段活用」である。
〔未〕みあげん [意]見上げない。
〔未〕みあぎゅう [意]見上げよう。
〔仮〕みあぐら [意]見上げれば。
みうせん(みおせん) <句>[意]忙しくて見る暇もない。[例]新聞もみうせん(新聞も読む暇がない)。
みおみい 〈形容〉身重い[意]動作がのろい、体の切れが悪い。身重(みおも)から転じたものと思われるが、実際には妊婦に対して使われることはない。[例]あんこは、みおみいなあ(あの子は、動作がのろいね)。
〔未〕みおみかろう [意]のろかろう。
〔用〕みおむうなる [意]のろくなる。
〔仮〕みおむから [意]のろければ。
みかくる <動・中三>[意]見かける。命令形は「みかきい」となるので、大分独特の変形下二段活用「中三段活用」である。
〔未〕みかけん [意]見かけない。
〔未〕みかきゅう [意]見かけよう。
〔仮〕みかくら [意]見かければ。
みさぐる <動・中三>[意]見下げる。見下す。
〔未〕みさげん [意]見下さない。
〔未〕みさぎゅう [意]見下そう。
〔仮〕みさぐら [意]見下せば。
みじかむる <動・中三>[意]短める。短くする。命令形は「みじかみい」となるので、大分独特の変形下二段活用の「中三段活用である。
〔未〕みじかめん [意]短くしない。
〔未〕みじかみゅう [意]短くしよう。
〔仮〕みじかむら [意]短くすれば。
〔命〕みじかみい、みじかめよ [意]短くしろ。
みしけえ <形>[意]短い。「みじけえ」とも。[例]こんひぼぁ、みしけえが(このひもは、短いよ)。
〔未〕みしかかろう [意]短かろう。
〔用〕みしこなる、みしこうなる [意]短くなる。
〔仮〕みしかから [意]短ければ。
みずあべ <名>[意]水浴び。
みずかさ <名>[意]昔の子供に多く見られた鼻から口の回りにかけての吹き出物。子供の母親などが「谷川の 小堰の水を せき上げて 落としてみれば
水かさもなし」という呪文を唱えて口で吹き出物を吹く、あるいは呪文を唱えながら剃刀で水かさを撫でると治ると言われた。
※清川・郷思さん
みする <動・中三>[意]見せる。標準語だと下一段活用だが大分では下二段活用となる。ただし命令形が「みしい」となるため正確には中三段活用である。
〔未〕みせん [意]見せない。
〔未〕みしゅう [意]見せよう。
〔仮〕みすら [意]見せれば。
〔命〕みしい、みせよ [意]見せろ。
みせぶらかす <動・五>[意]これ見よがしに自分の持っている物を他人に見せて自慢する。みせびらかす。
〔未〕みせぶらかさん [意]見せびらかさない。
〔仮〕みせぶらかさ [意]見せびらかせば。
【邦訳日葡辞書】「ミセブラカス」子どもに対してするように、何か見せては隠す。
みそ <名>[意]カタバミ科の多年草、酢漿草(かたばみ)。
※清川・康晴さん
みづら <名>見面[意]外見、見かけ。[例]あんしゃあ、みづらぁいいけんどなあ(あの人は見かけは良いのになあ)。
〜みたよな <句>[意]〜のような。[例]わがみたよなぬぅ、ごてしんちゅうんじゃ(お前みたいなのを、面倒臭がりやと言うんだ)。
みち <名>[意]方法。[例]あたもお、さぐるみちもしらん(頭を下げる方法も知らない)。
※緒方・入道さん
みちょっちみなあ <句>[意]見ていなさい。[例]みっちょっちみなあ、すぐほたるき(今に見ていなさい、すぐに放り出すから)。
みなあそ <句>見なあ・其[意]それみなさい。直訳すると「見なさい、それを」。「そ」は「其」で格助詞「を」が同じ「おの段」である「そ」の音に飲み込まれている。「みよそお」と同義だが、こちらの方が少々丁寧な言い方で、女性が使うことが多い。[例]みなあそ、じゃあき、いうたじゃねえな(それ見なさい。だから言ったじゃない)。
※緒方・みっこさ
みなさりい <句>[意]ごらんなさい。[例]いちみなさりい(行って御覧なさい)。
みなずりい <句>[意]みんなそろって。[例]みなずりぃ、どきいくんか(みんなそろって、どこに行くのか)。
みのぶ <名>[意]梅の一品種。小梅。
※緒方・みっこさ
みもちぐせ <名>[意]妊婦になって変わる味の好み。
※岡藩のひらくち
みゆる <動・中三>[意]見える。標準語では下一段活用だが大分では下二段活用となる。ただし命令形が「みいい」となることから正確には中三段活用である。
〔未〕みえん [意]見える。
〔未〕みゆう [意]見えよう。
〔仮〕みゆら [意]見えれば。
みよそお <句>見よ・其・を[意]そら、見ろ。言外に「だから言わないことじゃない」と非難する意味合いを持つ。「みなあそ」と同義。[例]みよそぉ、いうこつぅ聞かんきぃ、そげんこてぃなんのじゃ(そら見ろ、言うことを聞かないからそんなことになるんだ)。
みる <動・五>[意]見る。標準語では上一段活用だが、ラ行五段活用となる。
〔未〕みらん [意]見ない。
〔未〕みろう [意]見よう。
〔仮〕みら [意]見れば。
〔命〕みれ、みい、みよ [意]見ろ。[例]あるぅみよ(あれを見ろ)。みよ、そお(それ見ろ)。
※竹田市出身・水瀬さん