むがむとう <副>[意]むやみに、むやみやたらと。無茶苦茶に。緒方町出身のhiroさんによると「むがむしょ」という言い方もある。[例]むがむとう、食うなあ(むやみやたらに、食べるなあ)。
むがむしょ <副>[意]むやみに、やたらと。「むがむとう」に同じ。
むぎい <形>[意]むごい。
〔未〕むぎかろう [意]むごかろう。
〔用〕むぎゅう [意]むごく。
〔仮〕むぎから [意]むごければ。
※『岡藩のひらくち』
むぎじの <意>麦収納[意]麦刈りなど一連の麦の収穫作業。
むかわり <名>[意]一周忌。
※清川・千枝さん
むく <名>[意]何も混ぜないそのままの状態。「無垢」からか。[例]おらぁ、むくじのむんじゃ(俺は生のままで飲むんだ)。
※竹田出身・水瀬さん
むくる <動・中三>[意]向ける。ある方向を向かせる。命令形は「むきい」となるので、大分独特の変形下二段活用「中三段活用」である。
〔未〕むけん [意]向けない。
〔未〕むきゅう [意]向けよう。
〔仮〕むくら [意]向ければ。
むくる <動・中三>[意]皮などが剥ける。剥がれる。命令形は「むきい」となるので、大分独特の変形下二段活用「中三段活用」である。
〔未〕むけん [意]剥けない。
〔未〕むきゅう [意]剥けよう。
〔仮〕むくら [意]剥ければ。
むげねぇ <形>[意]@可哀そう。[例]あいたぁ、むげねぇやっちゃ(あいつは、可哀そうなやつだ)。A可愛いい。[例]自分の子は、むげのうじこたえん(自分の子供は可愛くて仕方がない)
〔未〕むげなかろう [意]@可哀そうだろう。A可愛かろう。
〔用〕むげのうなる [意]@可哀そうになる。A可愛くなる。
〔仮〕むげなから [意]@可哀そうであれば。A可愛ければ。
むこじょう <名>婿上[意]婿。
むこづら <名>向こう面[意]額。[例]おまや、しばらく見らんなかめぇ、むこづらぃ、ばされえ遠なったのぉ(君はしばらく会わないうちに、額が随分後退したねえ)。
むこばらみ <名>婿孕み[意]妻の悪阻につられて夫までが気持ちが悪くなること。
※『岡藩のひらくち』
むしんぼう <名>[意]はずかしがりや。
※『緒方町誌』
むぞぎい <形>[意]可哀そう。「もどぎい」とも。
〔未〕みぞぎかろう [意]可哀そうだろう。
〔用〕むぞぎゅうなる [意]可哀そうになる。
〔仮〕むぞぎから [意]可哀そうであれば。
むっから <名>[意]麦藁。[例]むっからぼうし(麦藁帽子)。
むつばる <動・五>[意]糸などがからまること、おまつりする。[例]また釣り糸ぃむつばったんか、じゃきお前と釣りにくるなあ、せっていんじゃ(また糸がおまつりしたのか、だからお前と釣りに来るのは嫌なんだ)。
〔未〕むつばらん [意]糸がおまつりしない。
〔仮〕むつばら [意]糸がおまつりすれば。
むねいわりい <句>[意]気分が悪い。[例]はなしゅう聞いただけでん、むねぃわるなった(話を聞いただけでも、気分が悪くなった)。
むりこしゃりこ <副>[意]無理やり。[例]むりこしゃりこ、つめくうだ(無理やり詰め込んだ)。
むれ <名>牟礼、無礼[意]山、小高い場所。大分県内には熊牟礼山、猪牟礼山、角牟礼山、栂牟礼山、花牟礼山などの山名がある。奥豊後地域ではこのほか、大無礼(おむれ)、中津牟礼(なかつむれ)など、字(あざ)の名前にも多数みられる。朝鮮半島で山を「ムレ」と呼ぶこととの関連を指摘する人もいる。