ねえならかす <動・五>[意]無くす。失くす。「のうならかす」に同じ。
 〔未〕ねえならかさん [意]なくさない。
 〔用〕ねえならけえた [意]なくした。
 〔仮〕ねえならかさ [意]なくせば
 ※竹田出身、水瀬さん


ねえなる 
<動・五>[意]無くなる。「のうなる」に同じ。「亡くなる」の意では使わうことはほとんどなく、「のうなる(亡うなる)」を使う。
 〔未〕ねえならん [意]無くならない。
 〔用〕ねえなった [意]無くなった。
 〔仮〕ねえなら [意]無くなれば。


ねかしつくる 
<動・中三>寝かしつくる[意]寝かしつける。大分独特の下二段変形活用の中三段活用である。
 〔未〕ねかしつけん [意]寝かしつけない。
 〔未〕ねかしつきゅう [意]寝かしつけよう。
 〔仮〕ねかしつくら [意]寝かしつければ。
 〔命〕ねかしつきい、ねかしつけよ [意]寝かしつけろ。


ねかする 
<動・中三>寝かする[意]寝かせる。大分独特の下二段変形活用の中三段活用である。
 〔未〕ねかさん [意]寝かせない。
 〔未〕ねかしゅう [意]寝かせよう。
 〔仮〕ねかすら [意]寝かせれば。

ねき
 <名>根際[意]根元、傍。近世の語。大辞林には「主に関西地方で用いられる」とある。[例]あん木んねきぃある、かもう取っちきちくりい(あの木の根元にある鎌を取ってきてくれ)。

ねくじ <名>[意]眠くなった幼児がぐずりながら言うこと。「ねやから」に同じ。
 ※緒方・入道さん


ねこご 
<名>[意]子猫。
 ※緒方・入道さん


ねこぶく
 <名>猫伏[意]縄で編んだ敷物。むしろより大きい。
 ※緒方・みっこさ


ねこんきんたま 
<名>[意]ユリ科の常緑多年草、蛇の鬚(じゃのひげ)の実。直径6〜7ミリで紺色をしており、子供が竹で作るおもちゃの鉄砲の弾にされた。

ねする 
<動・中三>[意]寝せる。標準語では下一段活用だが大分では下二段活用となる。ただし命令形が「ねしい」となることから正確には中三段活用である。
 〔未〕ねせん [意]寝せる。
 〔未〕ねしゅう [意]寝せよう。
 〔仮〕ねすら [意]寝せれば。


ねたごかす
 
<動>[意]寝違える。[例]こら、いかれん、くびゅう、ねたごかした(これは参った、首を寝違えた)。<参>たごかす
 〔未〕ねたごかさん [意]寝違えない。
 〔仮〕ねたごかさ [意]寝違えれば。

ねだる(ねざる)  <動>[意]ねじれる。大分では「ザ行」と「ダ行」の混同がしばしば聞かれる。[例]帯がうしろじ、ねだっちょんで(帯が後ろでねじれているよ)。
 〔未〕ねだらん [意]ねじれない。
 〔仮〕ねだら [意]ねじれれば。


ねちぎい <形>[意]ひどく熱心な、粘り強い。所によっては「ひどくしつこい」と否定的に用いるという。[例]あんしゃ、ねちぎいど(あの人はひどく熱心だよ)。
 〔未〕ねちぎかろう [意]ひどく熱心だろう。しつこかろう。
 〔用〕ねちぎゅう [意]ひどく熱心に。しつこく。
 〔仮〕ねちぎから [意]ひどく熱心なら。しつこければ。

ねつけ <名>根付け[意]稲の苗などを植えること。

ねとばかす 
<動・五>[意]寝過ごす。
 〔未〕ねとばかさん [意]寝過ごさない。
 〔用〕ねとばけえた [意]寝過ごした。
 〔仮〕ねとばかさ、ねとばかしゃ [意]寝過ごせば。
 ※緒方・入道さん


ねなあ 
<句>寝なあ[意]寝なさい。[例]はよ、ねなあえ(早く寝なさいね)。

ねぶかぶし 
<名>根深節[意]音痴の歌。ネブカネギには節がないことから、歌の節回しにかけて、節のない歌のこと。

ねぶち
 <名>根鞭[意]竹の根で作った鞭。昔はこれを持って歩く教師がいた。黒板を指すときにも用いるが、生徒に罰を与える際、これで頭をたたいた。よくしなるため、たたかれた頭には、節の数だけ、頭に点々と小さな瘤が出来た。この鞭には、ご丁寧に十手のような朱房まで付けられていることが多かった。
【邦訳日葡辞書】「ネブチ」馬をせきたてるための鞭で、竹の根で作ったもの。

ねぶる <動・五>[古]舐(ねぶ)る[意]なめる。
 〔未〕ねぶらん [意]なめない。
 〔仮〕ねぶら [意]なめれば。
【邦訳日葡辞書】「ネブル」舐る。なめる。

ねべえ <形>[意]@粘(ねば)い。ねばねばする。中世、近世の語。Aしつこい。[例]あんしゃあ、ねべえで(あの人はしつこいよ)。
 〔仮〕ねばから [意]ねばつけば。
【邦訳日葡辞書】「ネバイ」ねばり気のある(もの)、あるいは、くっつきやすい(もの)。


ねむりかぶる <動・五>[意]寝てはならない時に居眠りをしてしまうことで「ねぶりかぶる」とも。「眠(ねぶ)る」は「眠(ねむ)る」の古形。「かぶる」は古語で「しくじる」の意
 〔未〕ねむりかぶらん [意]居眠りをしない。
 〔仮〕ねむりかぶら [意]居眠りをすれば。


ねやから <名>[意]眠くなった幼児がぐずりながら言うこと。「ねくじ」に同じ。

ねる 
<動・五>[意]寝る。標準語とは活用が異なる。
 〔未〕ねらん [意]寝ない。[例]まだ、ねらんのか(まだ、寝ないのか)。
 〔未〕ねろう [意]寝よう。[例]もう、ねろう(もう、ねよう)。
 〔用〕ねります [意]寝ます。[例]いまかり、ねります(今から寝ます)。
 〔仮〕ねら [意]寝れば。[例]はよ、ねら、はよ、めがさむる(早く寝れば、早く目が覚める)。
 〔命〕ねれ、ねよ [意]寝ろ。[例]はよ、ねれ(早く寝ろ)。


ねらんか 
<句>寝らんか[意]寝ないか。[例]はよ、寝らんか(早く寝ないか)。

ねわすれた 
<句>[意]寝過ごした。
 ※緒方・みっこさ


ねんしゃ <名>念者?[意]丁寧な仕事をする人。
 ※清川・康晴さん


ねんじゅ 
<副>[意]年中。いつも。しょっちゅう。「ねんじゅう」ではないところが独特。[例]あんしゃ、ねんじゅ、あげんこつんじょう言うんで(あの人は、いつもあんなことばかり言うんだよ)。
 ※緒方出身・Hiroさん

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