All Season
付き合い始めた、秋。
侑士は、うれしそうに微笑んで。
『。ポプラ並木やから、手ぇつなご?』 と言った。
素直じゃない私が。赤くなった顔を隠しながら
『なんで、ポプラ並木だと手を繋がなきゃいけないの?』 と聞いたら。
侑士はケラケラっと笑って。
『ロマンチックやから。なんや、ドラマみたいやろ?』と、ふざけたことを言い。
そのまま、腕を引き寄せて。強引に、手を繋いでしまった。
それから後。ポプラ並木を歩くときは、必ず手を繋ぐことになってしまった。
冬が来て。
侑士は、またうれしそうに微笑んで。
『。寒いから抱きしめてもいい?』 と言った。
学校の帰り道だったから。人目もあるし、とんでもないと思って。
『寒いからって、人で暖を取らないでよっ』 と言ったら。
侑士は、へらっと笑って。
『を抱きしめると、心まであったかくなるん。だから、抱きしめたい。』と、勝手なことを言い。
そのまま、私を捕まえて。強引に、抱きしめてきた。
それから後。寒いと言っては、侑士に抱きしめられるようになった。
春が来て。
侑士は、またまたうれしそうに微笑んで。
『。桜が綺麗やから、キスしてもいい?』 と言った。
さすがに焦った。花見に来た公園で。侑士なら、やりかねないと身構えた。
『駄目よっ。人がいっぱいいるのに。第一、桜が綺麗なのと・・・どういう関係があるのよっ』
侑士は、ふんわり笑って。
『桜を見てるお前が綺麗やから。キスしたくなんねん。』 と、何の言い訳にもならないことをいい。
そのまま、抱き寄せると。強引に、キスしてきた。
それから後。
空が綺麗。海が綺麗。緑が綺麗。と言っては、不意打ちでキスされるようになってしまった。
夏が来て。
もう、これ以上言うこともないだろう。と、思いながらも警戒していた。
けど。侑士は、またまたまたうれしそうに微笑んで。こう、言った。
『。を全部ちょうだい?』
『・・・・・・・・・。』
言葉をなくした私に。侑士は、言った。
笑顔もひっこめて。とても、真剣な瞳で。まっすぐ・・・私を見て。
『理由は、な。お前が好きやから。好きで、好きで。どうしようもないから。全部、欲しいねん。』
なんで、そんなこと。真顔で言うかな?
涙が・・・出ちゃうよ。
そのまま。そっと手が伸びてきて。左手を繋がれた。
その手が引かれて。私の体は、侑士の腕の中におさまる。
優しく抱きしめられて。あたたかなキスを贈られて。
それから後。私のすべては、侑士のものになった。
そして。侑士のすべても、私のもの。
「オールシーズン」
2004.12.13
いまだかつて、こんなにも甘いssがあっただろうか?
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