「もう一つの花」SSのおまけ










この番外編を読んでくださった奇特な貴方様に感謝をささげます。
これ、どういう風にアップされるのか分かりませんが・・・ひょっとしたらお蔵入りかもしれませんね。
そんなことを思いつつ、書いてます。


これは、1日で書き上げた衝動的な作品です。
私、『花』の中では、片岡とヒロインの祖母が大好きです。


片岡って、けっこうツライ立場の人でした。
私の中の彼は、35歳前後の端正な顔で知的、クールな良い男として描かれていました。


頭も良くて、仕事も出来る。
主である跡部君に惚れこんで、彼のために身を粉にして働いてます。


彼も、それなりにモテたでしょう。
けれど、本気で人を愛したことのない人間です。
それでも、景吾を通して『人を愛する』意味を知りました。


そんな彼に、恋をさせたかったのです。


とっても綺麗な心を持ったヒロインと恋させたかった。
そして、生まれたのが彼女です。


彼女の名前は、あえて出してません。
最後だけ呼ばせたのですけど・・・どうかな?


と、いうのも。ドリームの落とし穴。
花。本編のヒロインと同じ名前に変換されちゃあ、興ざめでしょう。
だからです。


でも、最後に彼が名前を呼びます。
名前・・・って特別だから。
一度は呼ばせたかった。


皆さんは、文字ではなく。心の中で、好きな名前を呼んでください。


聴覚障害者にしたのは、なんとなくなのですが。
と、いうのも。


ポプラ並木の下で、彼がヒロインに別れを告げるところ。
彼女には聞こえないのが分かっていて「愛しています。さようなら。」と告げさせたかった。
そこが、まず浮かんできたからです。


私の小学校の親友は、両親共に聴覚障害者でした。
私と彼女は、家にも泊まりにくるような間柄でしたから。
手話を操る彼女と、私にも分かるように曖昧な発音ながら話しかけてくれる彼女の母親は、
当たり前の日常として受け取ってました。


彼女のお母さんは、子供の頃に聴覚を失ったので僅かに音を覚えていたのですね。
だから、音程の外れた歌も歌っていましたし、短い言葉は伝えてました。
なれないと聞き取れないほどでしたけど。
明るくて、笑顔のたえない、ステキなお母さんでした。
お父さんは先天性の聴覚障害者でしたので、私の言うことは唇で読み取れますが、
会話はすべて手話でした。


あの頃、ほんの少しは手話も出来た私でしたが、
彼女とお父さんの手話は目にも止まらぬ速さで、サッパリだった記憶があります。


彼女は、本当に優しい子でした。
クラスメイトで誰一人、彼女を悪く言う人はいなかった。


そんな彼女が。


「お母さんは、私の声が聞きたかったって言ってた」


みたいな話をした記憶があります。


私、その時は・・・そうなんだ。ぐらいにしか思わなかったけど。
自分が大事な人を持った今、そのお母さんの気持ちが痛いほど分かります。


愛する人の声が聞けるシアワセ。
風の音、波の音、鳥のさえずり、雨の屋根を叩く音。
それがある幸せを思います。


ヒロインに残る、僅かな音。


そんなものも含めて、すべて。
片岡は彼女を愛していくでしょう。


運命・・・って、こんなものかな。
偶然の出会いで始まって、恋をするときは・・・何があろうとしてしまう。


そんな感じで。
諸々のものが、皆さんに伝わっていれば幸いです。


って、アップされるのか?















かや 

2005.03.21




















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