せつぶん


「ねぇテッド」
「なんだよ」
「節分って、なんで豆を食べるんだと思う?」
「あ?豆?」
「ほら、年の数よりひとつ多く豆を食べるって言うじゃない」
「ああ。なんか病気にならないって言うな」
「うん。僕もそれは聞いたことがある。だけどなんで豆?」
「・・・・・・・・・さあ?」
「僕は考えたんだ。豆である必要性を」
「年間行事に必要性求めること自体間違ってる気がするけどな」
「確かに『鬼は外、福は内』って撒くのは豆が適していると思う。鬼に当たったらそれなりに痛いし。攻撃力はなかなかだと思うんだ」
「攻撃力・・・・・・武器じゃないんだから」
「目、狙うのが効果的だよ」
「狙うな!」
「だって相手鬼だよ?」
「一応扮してるのは人間で仲間だろうが」
「やっぱり役者は役になりきらなくちゃ、本物じゃないね」
「・・・・・・(多分鬼の役の奴、役者じゃないんだろうな)」
「まぁとにかく、豆を撒くのはわかるんだ。掃除楽だし」
「掃除かよ!」
「だけど食べるのが豆ってゆーのは・・・・・・わからない」
「わかる必要ないだろ。魔除けってのはそんなもんだ」
「・・・・・・ん。だから、魔除けなら、他のものでもいいってことだよね」
「なんだその飛躍は!」
「てなわけで僕はこんなものを用意したんだ♪」
「・・・・・・こんなもの・・・・・・?」


「・・・・・・」
「あれ、テッド?なに呆然としてるの?」
「・・・・・・・・・・・・お前」
「ん?」
「なんだこの大量のまんじゅうは・・・・・・」
「豆の代わり♪この船ではおまんじゅうを年の数より1個多く食べることにしようと思って!」
「ふざけるなーーーーーー!!!」
「わ、なんだよいきなり」
「こんなモノ大量になんて食えるのお前だけだ!子供ならともかく、大人なんて一体何個食べればいいと思ってるんだ!」
「失礼な!僕だってそのへんのことは考えて、ちゃんと飲茶サイズにわざわざ小さめに作ってもらったんだから!」
「小さいにしたって限度があるわ!」
「いーじゃないか、僕だって食べたいの我慢してるんだから!!」
「なにがいーんだ!・・・・・・て、我慢?我慢って、お前がなにを我慢してるんだ?」
「僕、ほんとの年がわからないからさ・・・・・・だからいくつ食べればいいのかわからないから・・・・・・中途半端に食べるより、食べないほうがいいだろうなって思って」
「・・・・・・セト・・・・・・」
「ん?」
「悲しげな顔しながら人に大量のまんじゅう勧めんな!」
「純粋な善意で行ってるのに!」
「お前のは純粋に余計な真似なんだ!」
「ほらテッド、テッドにはちゃんと151個作ってもらったんだよー、僕が食べさせてあげるね♪」
「人の話を聞け!!」
「残さないでね♪」
「・・・・・・なんかいっそ俺、鬼役やった方がよかったような気がする・・・・・・」
「なに、テッド?」
「・・・・・・わかった、わかったからお前俺の代わりにコレ食え・・・・・・」
「え、でも・・・・・・」
「二人で食べたって言えばいいだろ」
「ん♪」
「・・・・・・それにしても・・・・・・」
「なに?」
「船中の人間に、まんじゅう配ったのかお前・・・・・・」
「いや、これから」
「へ?」
「これから、君と一緒に配ろうと思ってる」
「俺?俺は関係ないだろ!てか巻き込むな!嫌だぞ俺は、こんな大量のまんじゅう持ってあの軍師や女海賊のとこ行くのは!絶対殺されるからな!!」
「えー、だって喜んでくれると思うのに」
「まんじゅうで喜ぶのはお前だけだといいかげん学習しろ・・・・・・!」




追記。
一番さいしょにケネスのところに行って、しこたま怒られてまんじゅう取り上げられました。取り上げられたまんじゅうは、近隣の町の方々に無償で配られました。



「ケネスとエレノアにダブルで叱られた・・・・・・」
「・・・・・・さすが勇者ケネス・・・・・・むしろ救世主ケネス(尊敬)」



またもやケネスの尊称がランクアップしました(笑)